パリオリンピックで注目すべき建築10選。
〈エッフェル塔スタジアム〉
オリンピック競技種目:ビーチバレーボール パラリンピック競技種目:5人制サッカー 住所: Avenue Gustave Eiffel 75007 Paris
8:パリの中心でBMXやブレイキンなどのアーバンスポーツを〈コンコルド広場 (La Concorde)〉
東に〈チュイルリー公園〉、西に〈シャンゼリゼ大通り〉、北に〈マドレーヌ寺院〉、南にセーヌ川と〈ブルボン宮殿〉と、パリの中心を十字に区切る交通の要となっている、パリ最大の広場が〈コンコルド広場〉だ。 2024年オリンピック開催地にパリが立候補した当初から、スタジアムではない、街の中でアーバンスポーツ競技を行いたいという意向を持っていたのが、〈コンコルド広場〉全体に特設アリーナとアーバンパークを作り上げるというアイディアとなって実現されることとなった。 今でこそ、コンコルド(調和)広場という名だが、18世紀半ばにルイ15世の命で作られた頃は〈ルイ15世広場〉、フランス革命時にはルイ16世やマリー・アントワネットら千人以上がギロチンで処刑された「革命広場」だった過去もある。 〈凱旋門〉や〈エッフェル塔〉まで見晴らせる開放的な眺望と、広場の中心にそびえる、19世紀にエジプトから贈られた〈ルクソール神殿〉のオベリスクなどとフランスの歴史を感じられる場所で、BMXやブレイキンなどアーバン系の競技が行われる対比は、今大会でも特別にビジュアル映えするに違いない。
〈コンコルド広場〉
オリンピック競技種目:自転車BMXフリースタイル、スケートボード、バスケットボール3x3、ブレイキン パラリンピック競技種目:なし 住所: Place de la Concorde 75008 Paris
9:ここがマラソンのスタート地点〈パリ市庁舎(Hôtel de Ville)〉
ロベール・ドアノーが1950年に撮った写真「パリ市庁舎前のキス」で有名なのが、セーヌ川とリヴォリー通りに挟まれて立つ〈パリ市庁舎〉だ。その前の広場は、オリンピックの最終日に、マラソンのスタートエリアとして注目を浴びる予定だ。 1357年から、今と同じ場所に市役所があるが、何回かに渡って増築されたのち、1871年のパリ・コミューンの際に、石造りの骨組みだけを残して焼失した。1882年に再建された際に拡張工事が行われ、壮麗なネオルネッサンス様式の現在の姿となった。正面のファサードは、幅143m、高さ、鐘楼も入れれば50mにもなる堂々とした存在感を誇っている。 パリオリンピックが決まって以来、ファサードに五輪の装飾をしてアピールしてきた市庁舎前の広場にトラックが作られる。また、オリンピック開会に先立つ7月14日の革命記念日には、聖火が市庁舎で一夜を過ごす予定で、一晩中、一般に公開される。