【闘病】「生理不順」と思っていたら「子宮体がん」だった 三度の大手術も経験
検診では「子宮体がん」のチェックも忘れずしてほしい
編集部: 現在、はなうたねこさんが生活で気を付けていること、取り組んでいることを教えてください。 はなうたねこさん: 食生活は野菜を中心にしています。小腸を切除したせいか、食べたものによってはお腹が痛くなり、夜眠れなくなるため、夕食は特に気を遣っています。また、趣味として自分のがん体験をマンガにしたり、ウォーキングがてら花の写真を撮ったりしていて、それをインスタグラムに投稿するのが楽しみです。ほかにも映画を観たり、美術館に行ったりするのも好きです。仕事もしていますが、無理だけはしないように気を付けています。 編集部: 子宮体がんについて知らない人、普段意識していない人にメッセージをお願いします。 はなうたねこさん: 子宮体がんは増加傾向にあるそうです。健康診断の「子宮がん検診」は、「子宮頸がん」の検診のことで、「子宮体がん」ではないことが多いそうです。不正出血が続く場合は、積極的に婦人科を受診したほうがいいと思います。 編集部: はなうたねこさんの経験から、医療従事者に期待することはありますか? はなうたねこさん: 担当医ともっと話す時間もあるといいなと思います。医師はいつも忙しそうで、質問があってもなかなか聞けませんでした。 「監修医師からのコメント」 鈴木先生: 担当医と話すのももちろん大事ですが、がん治療はチームで情報を共有して診ていますので、本記事をご覧の皆さんには、がん治療の際は担当医師だけでなく看護師などにもぜひ質問・相談してみることをお勧めします。担当医師だけでなく、看護師、薬剤師、緩和ケアチームなどが患者さんと関わっていけるように国としても「がん対策推進基本計画」の中で体制づくりを進めています。その中で「がん相談支援センター」ががんの拠点病院には整備されております。 編集部: 記事の読者に向けてメッセージをお願いできますか? はなうたねこさん: どんな病気も早期発見が大切です。早いほど治療期間は短く、医療費は安く済み、治る確率も上がります。私の場合は「大丈夫だろう」と放置していたら、ステージ3Cとかなり進行しており、大きな手術をすることになりました。運よく仕事に戻れましたが、治療が長引くとそれも難しくなるかもしれません。定期的な健康診断と、「おかしいな」と思ったときは病院に行ってほしいです。 編集部: 闘病経験を通して、多くの人に知ってほしいことはありますか? はなうたねこさん: 一人暮らしで病気になるのは本当に大変だということです。一人では何とかしたくても入院の保証人、手術の同意書、付き添いの人、金銭の貯えもなく、医療費や生活費を家族に助けてもらわないと何もできませんでした。また、具合が悪くても有給休暇は使い果たしてしまい、仕事をしなければなりません。落ち込んだときに慰めてくれる人もおらず、同居している人がいないのは心細かったです。 編集部: 「こうなったらいいな」という希望などはありますか? はなうたねこさん: がんに限りませんが、病気になったときに国や自治体から所得に応じた給付金がもらえたり、ヘルパーを派遣してもらえたりすると助かると思います。一人暮らしの人が増えているので、お金も人手も家族に頼らざるを得ない現状を改善してほしいです。