【50代・老後と介護のリアル 】60年変化なしだった介護の時の「下の世話」に革命!フィトテラピー(植物療法)による陰部洗浄液が誕生
植物療法士・森田敦子さんは最新著書『私のからだの物語』(ワニブックス)にて、「腟ケアは、老年期や介護の質にまでも影響を及ぼす」ことを伝えている。ビジネスパートナーでもある医療法人社団 八千代会の副理事長・姜(かん)慧(へ)さんとは、フィトテラピー(植物療法)ケアブランド「Mesoins(メソワン)」で、陰部洗浄液の製品化という新たなプロジェクトもスタート。OurAge世代も気になる介護の未来について、お話を伺った。
今回お話を伺った場所は、高齢者の医療や介護をトータルでサポートする医療法人社団 八千代会が運営する広島の介護付きホーム(メリィハウス西風新都)。施設内各所には森田さんと姜さんが立ち上げたブランド「Mesoins(メソワン)」のルームスプレーが置かれるなど、患者さんの緩和ケアに、積極的にフィトテラピー(植物療法)が取り入れられていることを感じた。 森田:フランスのパリ13大学薬学部でフィトテラピーを学び、日本に帰国して、26年が経とうといています。フランスでは、がん専門の病院や終末期医療の施設などで、フィトテラピーを取り入れた素晴らしい緩和ケアを数多く見ました。これを日本にも広めたい! と思いながら活動をしていましたが、なかなか仕組みにならない中、「一緒にやりましょう」と手を挙げてくださったのが医療法人社団 八千代会の姜さんだったのです。 姜:森田さんのお力を得て立ち上げたケアブランド「Mesoins(メソワン)」は、「こういうものが必要だよね」という、医療介護の現場の声から生まれました。がんで闘病していた私の母も術後のむくみに悩んでいましたし、患者さんの中には肌が乾燥して、「でも、何を使ったらいいの?」と困っている方も多くいました。そんな現状を変えたくて、術後の方が使っても問題のない、フィトテラピーによるスキンケア用品を森田さんと製品化したのです。 それは肌トラブルの改善だけではなく、患者さんのモチベーションを高める力も秘めていることがわかってきました。