小椋藍、冷静なレース運びで今季3勝目! ポイントリーダーの座を奪還|Moto2サンマリノ決勝
MotoGP第13戦サンマリノGPのMoto2クラス決勝は、小椋藍(MT Helmets - MSI)が今季3勝目を挙げた。 ポールポジションはトニー・アルボリーノ(ELF Marc VDS Racing Team)。Moto2ですでに6勝をマークしているが、ポールポジションは71戦目にして初めてとなった。2番グリッドはセレスティーノ・ビエッティ(Red Bull KTM Ajo)だ。 右手骨折の怪我から復帰2戦目となる小椋藍(MT Helmets - MSI)。予選は3番手で今季3度目のフロントロウ確保となった。タイトルを争うチームメイトのセルジオ・ガルシアが24番手と沈んだこともあって、ここで12ポイントの差を詰める、あるいは逆転するチャンスだ。 佐々木歩夢(Yamaha VR46 Master Camp Team)は今季初めて予選Q2に進出し、自己ベストの17番グリッド。前戦に続いてのポイント獲得を目指す。 全22周のレースがスタートすると、アルボリーノがホールショットを奪い、小椋が2番手に。3番手はビエッティが死守した。 オープニングラップで6番手付近を走っていたランキング3番手のアロンソ・ロペス(SpeedUp Racing)が転倒。ほぼ同タイミングで、3番手にアロン・カネット(Fantic Racing)が浮上した。 カネットがファステストペースで小椋の背後に接近。それにプッシュされるように小椋のペースも上がるが、4周目にカネットが小椋をオーバーテイクした。ただ小椋もカネットに離されずについていった。 4番手のビエッティは少しずつトップ3から離され、先頭集団の間隔は逆に詰まっていった。そしてカネットは10周目にアルボリーノをオーバーテイク。首位に立った。小椋も翌周、アルボリーノのミスを見逃さずにパスし2番手に浮上。カネットを追った。 残り10周のところで、小椋は首位カネットの後ろにピタリ。どこで勝負を仕掛けるべきか、背後からカネットの走りを観察した。 脚を貯めていたのか、アルボリーノも終盤に向けてペースを上げてくる中、小椋は残り5周で一度カネットにオーバーテイクを仕掛けた。ヘアピンでインに飛び込んだ小椋だったが、ここはラインが膨らんでしまい、クロスラインで抜き返されてしまった。 しかし、小椋はすぐさまカネットに再接近すると、今度は見事にオーバーテイクを完了。首位を奪還した。 4番手ビエッティが転倒、3番手アルボリーノがペースダウンし優勝争いから脱落する限界ギリギリの状況の中、カネットは小椋の0.5秒後ろに食らいついてファイナルラップに突入するが、逆転のオーバーテイクは仕掛けられず。小椋が見事なトップチェッカーを受け、今季3勝目を挙げた。 ガルシアは12位まで追い上げたものの、優勝した小椋がポイントリーダーの座を奪還した。このレース前は12ポイントのビハインドだった小椋だが、ガルシアに9ポイントの差をつけている。 佐々木はレース中、一時は13番手を走るなど入賞も見えていたが、最終的に16位と惜しくも2戦連続のポイント獲得はならなかった。