【ジロ・デ・イタリア2024 レースレポート:第1ステージ】「ポガチャルのような強豪を倒せて最高の気分」。三つ巴スプリントを制したナルバエス勝利で、ジロが鮮やかに開幕!
「ポガチャルのスプリントは少し長すぎたのではないかと思う。あれほどハードなステージの終わりに、200mは遠すぎた。僕はより短めにスプリントに転じた。そして終わりには、僕が勝ちを手に入れた」(ナルバエス)
27歳ナルバエスにとっては、2020年大会第12ステージに次ぐジロ区間2勝目。4年前は25kmの独走の果ての栄光だった。もちろん今大会初のマリア・ローザもついてきた。エクアドル人としてはリチャル・カラパスに次ぐ2人目の快挙であり、所属イネオス・グレナディアーズには、2021年大会のフィリッポ・ガンナ以来3年ぶりの初日リーダージャージをもたらした。区間10位にトーマス、11位にガンナが滑り込み、イネオスはチーム総合でも首位に立った。
「調子はすごく良かった。1ヶ月前のチームとの話し合いで、今ステージの最終盤が僕向きであることは分かっていたし、だからこそ僕がステージを取りに行く予定になっていた。この日のために練習に励んできた。スペシャルな勝利だ」(ナルバエス)
2位にはシャッフマンが入り、ポガチャルは3位で終えた。過去3年間はツール・ド・フランス初日にさらりとマイヨ・ブランを着ていたが、「大人」になった今年は、久しぶりに初日を手ぶらで終えた。総合ライバルたち……たとえばトーマスに14秒差、バルデに1分01秒差をつけたことだけで、満足するしかなかった。
代わりに3人を単独で追いかけたボーダンが、新人賞ジャージを肩に羽織った。人生初グランツールだった昨ジロは、当時UCIの独自ルールで使用が許可されていなかった薬物を使用したとして、全成績剥奪処分を受けた(ドーピングではないとされ、出場停止処分は下されなかった)。だから、この日の区間4位こそが、ボーダンにとっては初めてのグランツール公式記録となる。 文:宮本あさか
宮本 あさか
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