【プレビュー】今季は秋にお引越し、欧州最終戦の第17戦アゼルバイジャンGP…手に汗握る超高速公道コースのバクー対決|F1
F1第17戦アゼルバイジャンGP 概要
モンツァでフェラーリの歓喜を見届けたF1は、欧州での最終戦アゼルバイジャンGPに臨む。 ティフォーシの前で面目躍如の優勝を果たしたフェラーリだが、それ以上に印象的だったのはマクラーレンだ。予選最速でフロント・ローを独占したマクラーレンは、様々な要因が重なった決勝でこそフェラーリに勝ちを譲ったが、イタリアGPで最も速いチームだった。 一方、サマーブレイク前から調子を落としているレッドブルはマックス・フェルスタッペンが6位と、後半戦に入り勢力図は様変わりしている。依然レッドブルはコンストラクターズポイントのボード上では首位に立っているものの、マクラーレンとの差はわずか8ポイント。フェルスタッペンが苦戦しているこの状況でリードを守るためには、セルジオ・ペレスの奮起が欠かせない。 ペレスは第5戦中国GP以降表彰台がなくこちらも絶不調だが、過去アゼルバイジャンGPで最多2勝を誇る“キング・オブ・ザ・ストリート”だ。レッドブルをけん引するフェルスタッペンの陰で、今季は思うような結果を残せていないペレスだが、残り8戦で訪れたチーム最大の危機に立ち上がることができるのか注目が集まる。 道幅の狭い旧市街エリアとアクセル全開で駆け抜けるロングストレートという、相反する特性を併せ持つバクー市街地サーキット。波乱必至の世界最速ストリートサーキットで繰り広げられる首位攻防戦は見逃せない。
アゼルバイジャンGPの成り立ち
アゼルバイジャンにF1が初上陸したのは2016年。ロシアとカスピ海に接するこの小国は、産油国として急激な経済発展を遂げ、近代的なビル群と古い城壁都市の建築物が並び立っている。 ヨーロッパからは地理的に近く、新しい国での開催を希望するF1側と、ヨーロッパをはじめ外国からの観光客誘致に取り組む現地の主催者の利害が一致して、グランプリ開催が決定した。初年度は「ヨーロッパGP」の名称で行われ、翌年から「アゼルバイジャンGP」として現在に至っている。 ユニークなコースレイアウトは、数多くのサーキットを手掛けるヘルマン・ティルケが、首都バクー市街地の公道を基に設計。2kmを超える特徴的なストレートを持つ「超高速・市街地サーキット」というこれまでにない、新しいタイプのサーキットを完成させた。 毎年リタイアが多いグランプリとして知られており、意外なドライバーが表彰台に上がるなど、波乱は必至。予想だにしない事象が起こる点も含め、スペクタクルなレースが見られることだろう。 また、2017年のアゼルバイジャンGPスタート以来、カレンダー上では第4戦~第8戦とこれまでは前半戦の一つに設定されていた。だが2024年は第17戦として実施される。秋開催が慣例だった日本GPと入れ替わる形で、後半戦にスライドとなった。カレンダー上では、このアゼルバイジャンGPが欧州ラウンド最終戦という位置づけでもある。 ************ 【レース情報】 F1 第17戦:アゼルバイジャンGP※日本時間 9月13日(金)18:30~フリー走行1回目 9月13日(金)22:00~フリー走行2回目 9月14日(土)17:30~フリー走行3回目 9月14日(土)21:00~予選 9月15日(日)20:00~決勝 F2 ラウンド12:アゼルバイジャン・バクー 9月13日(金)16:00~フリー走行 9月13日(金)20:00~予選 9月14日(土)19:15~レース1 9月15日(日)16:35~レース2 ************
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