【プレビュー】今季は秋にお引越し、欧州最終戦の第17戦アゼルバイジャンGP…手に汗握る超高速公道コースのバクー対決|F1
サーキット(バクー市街地コース)のレイアウト
カスピ海沿いを猛スピードで駆け抜ける2キロ近い超ロングストレートなどの高速エリアと、世界遺産に登録された狭い旧市街地を周る低速エリアを併せ持つ、ユニークな市街地コースだ。レースは51周で決する。 セクター1はストレートと90度コーナーをつないだレイアウト。非常に狭いコース幅とアップダウンのあるテクニカルなセクター2を抜けると、セクター3は曲がりの小さいコーナーがあるものの、ほぼ全域をフルスロットルで走り抜ける。 オーバーテイクポイントはターン1。長いストレートの影響で、ある程度離れていてもスリップストリームが効くこともあり、追いつくことができれば抜き去ることは比較的容易と言える。しかし、ガードレールに囲まれた市街地コースのため、その他のポイントでのオーバーテイクはあまり見られない。 過去のレースを見ると、トップスピード重視のセッティングが有利とされており、やはりエンジンパワーがものをいう。各メーカーによる力比べが見られることだろう。 また、ウォールに囲まれた市街地コースであることから、セーフティーカー導入となる可能性も十分にある。2017年にはセーフティーカーのタイミングで、ルイス・ハミルトンのブレーキングにいら立ったセバスチャン・ベッテルが追突してしまうというアクシデント&心理戦も繰り広げられた。 2021年にはマックス・フェルスタッペンとランス・ストロールがタイヤバーストにより突如リタイアするという事態も。当時と2024年でタイヤの規定こそ異なるが、タイヤの使い方も一つのポイントとして注目したい。
2023年アゼルバイジャンGPのレース結果
2023年のF1第4戦、アゼルバイジャンGP決勝は2023年4月30日行われた。 決勝ではグリッド上18人中、17名がミディアムを選択。18番グリッドのニック・デ・フリース、ピットレーンスタートとなったエステバン・オコン&ニコ・ヒュルケンベルグの3人がハードのコンパウンドを第1スティントに選んでいる。 レースがブラックアウトとなり、チャールズ・ルクレール、マックス・フェルスタッペン、セルジオ・ペレスと、上位勢はスタート順のままでオープニングラップを終える。8番手スタートの角田裕毅はランス・ストロールとジョージ・ラッセルに抜かれ、10番手にポジションを下げてコントロールラインに戻ってきた。 4/51周目に入るターン1でフェルスタッペンがルクレールを抜き、トップに躍り出る。6周目にはペレスもルクレールをパスし、これでレッドブル1-2となった。 9周目に角田裕毅はピットイン。ハードの第2スティントに入った。10周目にターン6でデ・フリースが左フロントタイヤをウォールに当ててマシンストップ。フェルスタッペンはすぐさまピットでハードタイヤに交換するも、これが後々明暗を分けることに。その直後セーフティーカー導入となったため、フェルスタッペンは損をする形となった。タイヤ未交換組はセーフティーカー導入後、続々とピットに入り、タイヤ交換を済ませる。 セーフティーカー先導の状態でトップはペレス。以下ルクレール、フェルスタッペン、カルロス・サインツ、フェルナンド・アロンソ、ラッセル、ストロールという並びに。 先にタイヤを交換していた角田はさほど損にはならず、タイヤ未交換のオコン&ヒュルケンベルグが前に入る形で12番手となっている。14/51周目からローリングスタートでレース再開となり、ターン3でフェルスタッペンがルクレールを再度抜き、2番手に浮上する。このラップでは角田とピアストリがデットヒートを繰り広げるも、角田は12番手をなんとか死守している。 ここからはペレス、フェルスタッペンだけが1分45秒台のペースで周回を重ね、3番手以下を突き放していく。レッドブルの2人による事実上マッチレース状態に。両者はDRS圏内の1秒以内に入れるか入れないかの差でレースを進めていった。
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