「『復興』という言葉。何を指すのだろう?」 佐藤浩市さん、3.11原発事故描いた映画主演
Q:それは今回成し遂げられましたか?
【佐藤】 まだそれは分からないです。数十年後にこの映画を観る人たちが何かそう思っていただければ。逆に言うと、これを観た人たちが常に忘れないような形の中で何かあった時に対応できるような自分たちの素地、何かそういったものを自分たちで作っていただければ、そんな嬉しいことはないですよ。
Q:10年、20年先で、実体験がない世代が出てきても、ということですか?
【若松】 うん、うん。もしかしたら、またあるかもしれないですね。あのような原発の事故がね。日本は。そういうもの(映画)を残すということ、知ってもらうということがとても大切なんじゃないですかね。そのためにリアルを追求しました。 【佐藤】 あのエンディングをみて、ハッピーエンドだと思う人もいるかもしれないですけど、そうではないんですよね。 【若松】 芝居はハッピーエンドになっていないです。ちゃんと問題を提起しています。そういう映画にしました。非常に希望を持っていただきたいけど、そこにアイロニカルな意味合いを込めて、まだまだ何も終わっていないということを感じていただければ嬉しいです。