小池都知事定例会見7月21日(全文1)日本橋の高速道路を地下化への取り組み
日本橋の高速道路、地下化の取り組み
それから最後に日本橋の高速道路を地下化してしまうという、そういう取り組みでありまして、これは国と連携して行うものでございます。日本橋は言うまでもございません、大変歴史ある橋であります。そして何よりも日本橋というのが5つの街道の起点として、江戸の中心であったという場所であります。現在の橋ですけれども、これは1911年に建設されたもので、国の重要文化財になっております。この日本橋の上空に、64年の際の東京オリンピックに、開催に間に合わせるということで、都心部の交通の流れを良くするために、ご覧のように首都高が造られているわけであります。近年、老朽化が進む一方で、日本橋周辺の景観を損なっているという声も多く聞かれてまいりました。確か小泉純一郎総理のときも、この日本橋の首都高を取れということを、なんかおっしゃっていたのをいまだによく覚えております。 そういう中で、これまでいろいろと、どうすればできるのかなど精査をしてきたということと、それから地域の方々との話なども進めてまいりましたけれども、こういう状況、こういう中で、平成26年の段階、6月の段階ですけれども、首都高株式会社から日本橋周辺の区間を含めた更新計画が発表されて、また、昨年、平成28年の5月に日本橋周辺の3つの地区が、国家戦略特区の都市再生プロジェクトに追加されておりまして、さらにそれに今度は国際金融都市、まさにスマートシティの実現に向けたまちづくり。これまでずっとそういう流れがあったということでございます。 この2つの取り組み、同時に進められようとしているこの地区の現在の状況でございますけれども、まちづくりと連携を図りながら首都高の地下化を具体化するチャンスではないかと。そして、この機会を捉えて東京都と国と首都高速道路株式会社、共同で周辺のまちづくりと連携をして、首都高の地下化に向けて取り組むことといたしまして、今後、具体的な計画案というのを検討してまいるというお知らせでございます。 首都高の地下化によりまして、国際金融都市にふさわしい品格のある都市景観の形成、それから歴史、文化、さらには水辺を生かした日本橋の顔をつくっていくということ。また、沿道環境の改善など、さまざまな効果が期待できるものでございます。特に都といたしましては、日本橋周辺地区において先ほど申し上げましたように金融のビジネス交流拠点を形成するということに取り組んでおりますので、こうした取り組みをハード面からも後押しするものではないかと思います。 都として歴史と伝統のある日本橋地域にとってより良い計画になりますように、取り組むとともに、国にしっかりと支援もしていただいて、今朝ほどは石井国交大臣のほうもこれについて会見されていると思います。そして首都高速道路株式会社には知見や技術力を存分に発揮してもらうということで、1つの首都高の地下化ということを進めていくと。私、無電柱化もそうなんですけれども、いわゆる見えない化をしていく、これで日本橋がいっそう引き立つこととなるのではないかと思います。関係者が力を合わせて100年後にも誇れる東京の姿を未来に残していきたいということでございます。つまり情報と都政は見える化をする。それからインフラについてはできるだけ見えない化をするという、この真逆のようでありますけれども、これによって都政、そして東京都の価値を高めていきたいと、このように考えている具体例でございます。 ということで以上、私のほうからのご報告で4点でございました。 【連載】小池都知事定例会見(2017年7月21日) 全文2へ続く