アウトドアチェアのベストセラー、Helinox『チェアワン』と夏フェスの悩ましい関係
こればかりは使用者側のマナーの問題であり、優秀すぎるチェアを作ってしまったためにバンされたHelinoxとしては、内心忸怩たる思いがあるだろう。 今年2024年に行われるフジロックのHPにも、組み立て式アウトドアチェアの持ち込み禁止は相変わらずしっかりと書かれているので、いまだこの問題は解決していないようだ。 Helinoxの商品ラインナップを見ると、そうしたことへの対応なのか、突き出す脚部のない『インクラインフェスティバルチェア』という商品もあるが、組み立て式であることには変わりなく、これも持ち込み禁止になるのかな? フジロック以外のフェスだったらOKなのだろうか? 現在進行形の問題なので、ここではっきりしたことは書けないが、夏フェスとチェアの関係は、なかなか悩ましい局面が続いているようだ。 それはまあさておき、Helinox『チェアワン』はやっぱり素晴らしいアイテムなので、僕は正しい使い方でこれからも愛用していきたいと思う。 フジロックでも使いたいんだけどなあ……。
文・写真/佐藤誠二朗 ■ 佐藤誠二朗 さとうせいじろう 編集者/ライター、コラムニスト。1969年東京生まれ。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わり、2000~2009年は「smart」編集長。カルチャー、ファッションを中心にしながら、アウトドア、デュアルライフ、時事、エンタメ、旅行、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動中。著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』(集英社 2018)、『日本懐かしスニーカー大全』(辰巳出版 2020)、『オフィシャル・サブカルオヤジ・ハンドブック』(集英社 2021)。ほか編著書多数。新刊『山の家のスローバラード 東京⇆山中湖 行ったり来たりのデュアルライフ』発売。
佐藤誠二朗