海外メディアも大坂なおみの姉まりの現役引退に注目「彼女は楽しめなかった旅(競技)を終えて24歳で引退」
テニスの全豪オープンの女子シングルスで2年ぶり2度目の優勝を果たした大坂なおみ(23、日清食品)の実姉のまり(24)が9日、インスタグラムを更新しプロテニス選手として現役引退していたことを明らかにした。「私はテニスをプレーすることから引退しました。最終的に楽しむことのできなかった旅でしたが、何年もの間、競技を通じて受け取ったすべての思い出と支援に感謝しています。今は前に向かって、これからやってくる新しく楽しいプロジェクトを楽しみにしています」と書き込んだもの。 まりは、WTAの最新ランキングで340位だったが、グランドスラム4度Vで注目度ナンバーワンの大坂なおみの姉の引退ということで海外メディアもこのニュースを取り上げた。 スポーツ専門放送局のユーロスポーツは、「大坂なおみの姉のまりが24歳でテニスから引退。競技を楽しめなくなったと認める」と、インスタのコメントを引用して見出しを取った。そして「大坂なおみはすでに輝かしいキャリアで4つのグランドスラムに勝っているかもしれないが、彼女の姉は困難な道をたどってきた。まりは、他のプロジェクトに集中するために競技から引退する。彼女はホイットニー・アシグウェに2-6、4-6で敗れて1回戦で敗退した2019年3月のマイアミオープンでワイルドカードでのWTAシングルスデビューを果たしていた」と伝えた。 記事は、「WTAランキングで340位のまりは、主にITFサーキットでプレーしていた。今年は1月25日に米国のジョージア州で行われたITF大会の予選1回戦でサラ・ハムナーに敗れた1度しかプレーしていなかった」と、今季の状況を説明。まりのインスタコメントを転載した。その上で、「グランドスラムタイトルを4つ勝った妹のなおみは、先月彼女のキャリアにとってまりから受けるサポートがいかに重要かという話をしていた」とし、優勝した全豪オープンで語っていたコメントを紹介した。 「私にとって家族の存在は大きい。家族が私のために犠牲にしてくれていることに私は応えることができるのか、といつも自分自身に問い続けてきました。家族が一番大切なもの。姉なしでは、私が今、ここにいられなかったことは確かです」 また「なおみは、若い頃、まりが練習試合で自分を打ち負かしていたとも語っていた」といったエピソードにも触れた。 米のスポーツ専門誌「スポーツイラストレイテッド」も、「大坂なおみの姉のまりが、『最終的に楽しめなかった旅』の後でテニスから引退」との見出しを取って報じた。 同記事は、まりが2018年春に世界ランキング280位まで上がったことと、現在のランキングを紹介。「彼女は主に下部ツアーのITFサーキットでプレーしていた。2019年3月にまりとなおみはマイアミオープンに出場し、2人で初めてWTAレベルの大会でメインドローに入った」と経歴について触れた。そして「なおみの(テニスでの)軌道が急上昇する間、まりのキャリアは行き詰まった」とし、今年のプレーが予選1回戦敗退に終わった1月のジョージア州のITF大会の一度のみだったことを紹介した。「一方で、大坂の妹(のなおみ)は先月にキャリア4度目のメジャータイトルとなる全豪オープンに優勝した」と記した。 豪州のテレビ局ナイン・ネットワークも、インスタに書かれていた「楽しめなかった旅」と言う言葉をタイトルに取り、「大坂なおみの姉の大坂まりが24歳でテニスから引退」と報じた。記事は「大坂(まり)のピークは3年前の世界280位。“キャリアを楽しめなかった”と語った」と、インスタグラムでの投稿を引用した。 「大坂は下部ツアーのITFサーキットでキャリアのほとんどをプレーして、現在は世界340位にいる。彼女の最高位は2018年の280位だった。彼女は、プロとしての歩みの中で、有名な妹で4度のグランドスラム優勝者(の大坂なおみ)と2019年のマイアミオープンで出くわした。ワイルドカードでの参加でまりは1回戦でホイットニー・アシグウェに2-6、4-6で敗れたが、WTAの大会で初めてメインドローで2人は一緒になった」と続け、同メディアも大坂姉妹が揃い踏みとなった大会を紹介した。 まりが今後取り組むプロジェクトは明らかになっていないが、なんらかの形で大坂なおみのツアーをサポートしていく形にはなるのだろう。