娘が指摘する「夫のモラハラ」、目撃した浮気現場…45歳妻が”選ばれた理由”の戦慄
10歳の息子も学校に行かなくなり…
家の中の雰囲気が険悪になり、息子も学校に行かなくなる。夫はそのことも由香里さんのしつけが悪いからだと怒鳴り、居場所がなくなった息子は「死にたい」と言い出す始末。 「小学生の男の子に、そんなことを言わせる家庭にしてしまったのかと。ひとまず、実家に預けに行き、母に相談すると『夫婦なんてそんなもの。女はいつも笑顔でいることが大切なの。愛と美味しいご飯があれば大丈夫だから』とニコニコ笑っているんです」
「まじやばいから早く離婚して!」
父も視察に行っていて留守にしており、そのまま実家に泊まろうとすると、夫から「俺の飯はどうするんだ」と連絡がある。加えて、「ハンカチがしわくちゃだ、部屋も汚いから帰ってこい」と怒鳴ったそうです。 「電話の向こうでそう言われると、長年の習性で帰らなくちゃと思ってしまう。それでも気が重く、知人がやっている町中華に行ったんです。夫から外食は禁止されていたのですが、飲まずにはいられなくて」 そこで鉄鍋を振るっていたのは、中学時代に同じハンドボール部で地獄の練習に取り組んだ同級生。彼女は大学卒業後、大手シンクタンクに就職しましたが「人間らしい暮らしがしたい」と親の後を継いだのだとか。 「彼女に私の現状を話すと、『それってモラハラだって、私だったら速攻離婚する』と親身になって相談してくれたんです。そして、それまで誰にも話せなかった、夫が私の所有する不動産の名義変更をしようとしてきたこと、老後に備えてお金の管理をしたいと言って来ていることなども話すと、『まじやばいから。早く離婚!離婚して!』と山村さんのことを教えてくれました」 由香里さんは、仲がいい両親と、しっかり者の兄がいる“お嬢様”として育ち、品がいいことで知られる女子大を卒業しています。人の悪意に対する耐性がない。こういう人がモラハラ男の餌食になることを、私たちは感覚的に知っています。今後のためにも調査をすることにしました。 ◇これは明らかにモラハラだし、お子さんたちにひどく影響していることを考えても、早急に対策を打つ必要がある。まずはその実態をきちんと知ることが大切だ。さらに夫が由香里さんと結婚した目的が「お金」である可能性が高い。夫は名門大卒で元商社マンではあるが、経済的には実は由香里さんに依存をしているし、依存だけではない様々な危険性をはらんでいるように見える。 では実際夫は本当に浮気をしていたのか。調査の結果は後編「名門大卒「実質無職」の元商社マンが妻や子供たちにしてきた「ひどすぎる仕打ち」の末路」にてお伝えする。
山村 佳子(探偵事務所代表)