娘が指摘する「夫のモラハラ」、目撃した浮気現場…45歳妻が”選ばれた理由”の戦慄
名門私大→大手商社の海外勤務「キラキラした」夫
今回の依頼者・由香里さんは大手の銀行でパート勤務をしています。14歳の娘と10歳の息子がおり、「夫の浮気もそうなんですが、今後の夫婦のことも考えたくて」と私のところに連絡がありました。 実年齢よりずっと若く見え、やわらかな雰囲気にパープルのふんわりとしたワンピースが似合います。ロングヘアを巻いていました。 「夫とは結婚15年です。出会いは私が社会人になってから通っていた、ビジネス関連の勉強会のセミナー講師をしていたんです。名門私大を卒業し、大手商社の海外勤務を経て、5年で退職。IT関連の起業をして会社を売却したり、すごく華やかな存在でした」 夫の写真を見せてもらうと、高身長ですっきりとした顔立ちをしています。いわゆる「シュッとしている」という雰囲気の男性で、女性からモテそう。 「実際にモテていました。今思えば、こんなにかっこよくて素敵な人が、30歳まで独身で彼女もいないなんておかしいと思うべきだったのに、当時の私は結婚を焦っていたこともあり、自分から積極的に入籍へと突き進んでしまいました」 由香里さんは「優しいお母さん」と言う印象の女性です。これまで探偵として多くの夫婦を見てきましたが、由香里さんと夫はなんとなくタイプは異なっています。 「それは親にも言われました。夫はすごい人なんです。有名な私立大学を卒業し、大手商社に入って海外勤務をしていましたし、多くの国家資格を持っています。立ち上げた会社を売却して、今でも新たに立ち上げた会社を経営しています」
「7割くらい盛っているんですよ」
でも、と由香里さんは表情を硬くしました。 「でもそれって、嘘でもないけれど、“イマジナリー成功”というか、7割くらい盛っているんですよ」 夫は確かに有名大学を優秀な成績で卒業し、大手商社に入りましたし、海外勤務もしました。でも自分の望む仕事ができなかったりと、文句をつけて辞めてしまっていたのです。会社を立ち上げたものの、うまくいかずそれを見るに見かねた夫の兄が買い取ったそうです。 「その後、その肩書だけ見た人が、セミナーの講師などに呼び、人前でチヤホヤされる華やかな仕事で稼ぐようになって、私のようなバカな女が引っかかって今に至るといった感じです。夫は講師の仕事をコロナ前に辞めており、今は友達の会社の役員をしているなどと言っています」 つまり、現在”実質無職”の夫は自宅にいることが多く、由香里さんと接するたびに、嫌味を言い続けてきたそうです。 「夫に洗脳されていたというか、娘に指摘されるまで夫がおかしいと気づかなかったんですよ」 そう言って由香里さんは泣き出してしまいました。