「PTA、会長は男性ばかり」「退会させてもらえない」 PTA問題アンケートで寄せられた声とは
■それは脅しでは……「非会員家庭の子ども差別」 ――退会届を提出したら「子どもがPTA主催のイベントに参加できなくなり、配布物をもらえなくなるが、いいか?」と言われた。(にゃんまげさん) ――総会で、任意の告知や入会届の導入を求め、強制をやめるよう提案した。却下され続け、翌年度は退会の意思を会長に伝えると「退会はできない」と言われた。3回目でやっと認められたが、退会を周囲に言わないよう口止めされた。(ちゃーさん) ――入らないと担任の先生に伝えたら「原則全員参加」と言われた。(ゆらころりさん) 一昔前と比べるとPTAが任意加入、つまり入会も退会も自由であることはだいぶ知られるようになり、最近は非加入を選択する人も増えてきました。でも実際のところ、ほとんどのPTAにはまだまだ「やめづらい空気」が漂っています。 「退会する」「入らない」と伝えると、会長や役員さんから「非会員家庭の子どもには不利益がある」と言われてしまうケースも、いまだにあります。「子どもに配る卒業記念品をあげない」「登校班から、はずれてもらう」などと言われ退会をあきらめた、という話も、なかなかなくなりません。 しかし、PTAはその学校に通うすべての子どものための団体ですから、このような対応は不適切と考えられます。そもそも会員は保護者や教職員であって、子どもは会員ではありませんし、保護者が会員か非会員かで子どもの扱いを変えるのは、PTAの趣旨にそぐわないのでは。公共性のない団体が学校という公共施設を優先的に使うことには問題があるでしょう。* *学校教育法 第百三十七条 学校教育上支障のない限り、学校には、社会教育に関する施設を附置し、又は学校の施設を社会教育その他公共のために、利用させることができる。 たとえば「読み聞かせサークル」の保護者たちが、メンバーの家庭の子どもだけ集めて図書室で読み聞かせをしていたら? 「おやじの会」が、会員家庭の子ども限定のイベントを学校の校庭でやっていたら? 「何それ」と感じる人がほとんどではないでしょうか。少なくともそれは、学校の敷地内でやることではないはずです。