大阪府・保有の美術作品を駐車場で6年保管 吉村知事「管理方法としては不適切だったと思います」
大阪府の吉村洋文知事は26日、大阪府庁で定例記者会見を行った。一部報道で大阪府が評価額2億円を超える彫刻作品を咲州庁舎の地下駐車場で保管していることがわかった件について、吉村知事は「管理方法としては不適切だったと思います」と述べた。 【動画】大阪府の吉村洋文知事が定例会見(2023年7月26日)
この問題は美術館の新設が頓挫し、大阪府咲州庁舎内に置かれていた評価額で約2億2000万円にのぼる彫刻作品105点が、庁舎の民間活用などの財政改革の一環でスペースがなくなったため、2017年に地下3階駐車場に当面の間の予定でブルーシートなどで覆って保管され、6年が経過したとされるものである。 会見では報道陣からこの件について吉村知事への質問があり、吉村知事は「管理方法としては不適切だったと思います。やはり美術品に対して思いをもって作られた方がいらっしゃいますので、それは購入の場合でも寄贈を受けた場合でもリスペクトというのが大切だと思います。あの保管方法ではそれが感じ取れない」と述べた。
今後について吉村知事は、まずは現在の保管場所から移動するよう指示したことを明かした。また「作品というのは人の目にふれてこそ価値がある」という考えから美術の専門家による特別チームを立ち上げ、この105点の作品をどう展示していくか検討していくと述べた。