日本人祖先の「3系統説」、従来の定説に修正迫る ゲノム解析で進化人類学は「人類、日本人の本質」を探究
「古代の人々のゲノムを調べることで当時の社会を知ることができるようになった。このことがこの10年のゲノム研究の進歩だ。こうした科学の進歩により社会とか人間とかを深く知ることができる」。篠田さんはこう強調している。 DNA解析、ゲノム解析は明らかに考古学や人類学を大きく変えた。約31億塩基対の「遺伝情報文字」が詰め込まれている細胞核のゲノム。それを読み解く現代の技術は時空を超えて人類や日本人の本質に迫っている。
内城喜貴/科学ジャーナリスト、共同通信客員論説委員