「疲れていることを認めたら終わり」と自分を追いつめていませんか?まずは<しっかり休む>ことから始めて。かくれ繊細さんが「無理しない」ための予防と対策を解説
◆予防と対策 自身の疲れを理解することでしっかり休めるようになると今度は、「自分の疲れやすさを無視する」のではなく、わかった上で、予防と対策を施せます。 すると、対策していない時に比べて疲れる頻度が減ります。 そうなれば、「なにかをやってみたいけれど、疲れそうだからどうしよう」と迷う場面が訪れた時、無理やり頑張るのではなく、疲れることに対策をした上で取り組めるようになるんですね。 たとえば、休みの日に誰かと会うのは、楽しみな反面、疲れそうだなと思っているとします。 「疲れそうだ」と思うのは、疲れ対策をしていないせいかもしれないんです。もしかしたら「時間が長くなりそうだ」と脳内予測してしまって疲れているかもしれません。 そんな時は、「2時間までなら楽しく過ごせる」と思うのであれば、最初に「2時間しか時間がないけれど、それでも会いたいのでいいでしょうか?」と伝えておけば、疲れ対策をした上で人と会う楽しみを謳歌できるというものです。 このように、疲れるということを前提にして工夫し始めると、これまで途中でやめてきたようなことがつづけられる可能性が高まります。
◆繊細さんの「ゼロ百思考」 「ゼロ百思考」で極端な決断をして、早まったかもしれないと後悔しがちな傾向もかくれ繊細さんにはあります。 誰かと会いたいけれど、その時間が長すぎると疲れそうだなと思う場面では、「じゃあ行くのをやめてしまおう」といったように、全部なしに(ゼロに)してしまいがちですが、そのような決断を回避できる可能性も出てきます。 そして、疲れを自分で解消できると「疲れは、あってもよいもの」「人は疲れて当然」であると思えるのです。なので、「疲れている自分も受け入れられる」ようになります。自己を受容できるようになるのです。 そういう状態が実現すると、これまで「疲れるから無理」とあきらめていたことをあきらめなくてすむようになります。疲れを早期に知り、手放すことで様々な方向によい波及効果が現れます。 ※本稿は、『かくれ繊細さんのめんどくさい疲れを手放す本』(清流出版)の一部を再編集したものです。
時田ひさ子