モテを意識してないのに、不思議と「愛される女性」。いい男を惹きつける理由は、誰でもできそうでできないコトにあった⁉【NHK大河『光る君へ』#24】
紫式部を中心に平安の女たち、平安の男たちを描いた、大河ドラマ『光る君へ』の第24話が6月16日に放送されました。40代50代働く女性の目線で毎話、作品の内容や時代背景を深掘り解説していきます。 【画像】NHK大河『光る君へ』#24
【めちゃモテ女子】まひろに恋心を抱く男たち
まひろ(吉高由里子)は藤原家の三男・道長(柄本佑)の最愛の人物です。道長は幼い頃にまひろと出会い、自身を「帝の血を引く姫」と凛々しく名乗る彼女にひとめぼれしました。 道長が倫子(黒木華)と結婚したのは「よりよき世の中を求め あなたは上から政を改めてください」(13話)とまひろに言われたことがきっかけです。 倫子のような美しく、心優しくて知的な女性と結婚し、娘を授かってもなお、まひろへの思いは変わりません。道長は「私にも妻が二人おりますが」「心は違う女を求めております」と、姉・詮子(吉田羊)に胸の内をもらすこともありました(23話)。 散楽の一員・直秀(毎熊克哉)もまひろを愛する男の一人でした。彼はまひろが抱く道長への思いを知っていたため、恋のキューピット的な役に自ら就きます。貴族を憎む直秀ですが、貴族の中では下位といえども「姫さま」と呼ばれる身分のまひろには信頼を寄せ、友達以上の感情を抱いていたのは確かです。まひろと道長の仲をキケンをおかしてまでもとりもつ彼の姿には、切なさを感じましたね。 石山寺では 道綱(上地雄輔)がまひろにひとめぼれしています。彼がさわ(野村麻純)をまひろと間違えて抱きしめるというトラブルも発生しました。 また本放送では、乙丸(矢部太郎)のまひろへの思いも明かされました。 まひろから「お前は なぜ 妻を持たないの?」と尋ねられ、乙丸は「せめて 姫様だけはお守りしようと誓いました」「それだけで日々 精いっぱいでございます」と答えています。乙丸がまひろに抱く感情は恋心とは少し違うものかもしれませんが、従者が仕えている姫に一般的に抱く以上の思いを彼女に抱いているのは確かです。彼には1人の男として、まひろを守りたいという思いもあるのかもしれませんね。 越前でも、まひろは周明(松下洸平)にとって特別な存在になります。周明がまひろに近付いたのは朱仁聡(浩歌)との取引が背景にあるものの、彼がまひろを大切に思う気持ちに嘘はないよう。周明には目標達成のための下心があり、まひろもそれを察するものの、まひろと一緒にいるときの彼の表情にはあたたかさがあります。 周明は左大臣に文を書くようにと、壺のかけらをまひろにつきつけて脅します。しかし、彼女に特別な感情があることは「書かねば…お前を殺して 俺も死ぬ」という台詞にうかがえます。周明は最終的にまひろを傷つけることはできませんでしたし、彼女の命を奪い、自分だけが生きるという選択肢もなかったのです。 そしてついに、まひろにも婚期が訪れました。宣孝(佐々木蔵之介)から「わしの妻になれ」「ありのままのお前を 丸ごと引き受ける」と求婚されます。宣孝とまひろは親子ほどの年の差ですが、彼はまひろを受け入れ、守っていきたいと思っています。夫婦とは相補的な関係にあるものですが、生真面目なまひろは自由気ままな宣孝から笑いを誘われ、楽観的で、おもしろいものが好きな宣孝は彼女から生きるエネルギーをもらっています。