【日本ダービー】ジューンテイク 父キズナと同じ蹄跡歩み頂点へ 武英師「日にちも同じですから」
「日本ダービー・G1」(26日、東京) 偉大なその背中を追って夢の舞台へとたどり着いた。キズナ産駒のジューンテイクが世代の頂点を狙う。 「いい枠を引いたね」。開口一番、枠を歓迎したのが武英師だ。「並びもいい。スタートが得意じゃないから、周りに速い馬が多いのは嫌だった」。引き当てた2枠3番は07年ウオッカや16年マカヒキが制した枠。横を見渡せば、内の2頭に、外の2頭と近走出遅れが目立つ馬がいる。この並びなら思った位置を取れる。Vへのイメージを膨らませて「この前みたいに“狭い所に入ると集中力が増した”とジョッキーが言っていたから」と、インをさばいて抜け出した前走の再現を描く。 キャリア9戦はメンバー最多。レースで経験を積むごとに成長を重ねてきた。「元気ですよ。タフ。まだ子どもっぽいけど、雰囲気のある馬。ずっと遊び遊びで2走前までは1回も本気で走っていなくて、ようやくって感じ」と上昇一途の愛馬に目を細める。 輸送前日の24日は栗東坂路を軽めに駆け上がり息を整えた。「前回がすごく良かったので、それを維持するイメージで無理をせず。いい状態ですよ」。指揮官はここまでの仕上げに胸を張った。 オークスが3頭、ダービーには5頭が出走とキズナ産駒の当たり年。今年のフェブラリーSで悲願のG1初制覇をかなえたトレーナーが「キズナと同じローテ。日にちも同じですから」と笑みを浮かべる。5月4日の京都新聞杯から5月26日開催のダービーへ。11年前に歩んだ父の蹄跡をなぞり、栄冠へと突き進む。