【Q5】「おじさん臭い」と言われてショック。加齢臭って何?
夏になると、俄然気になる体のニオイ。いつの間にか“スメハラ男”になっていたなんて、さわやかオヤジの風上にも置けません。そこで、ニオイ問題を解決してもらおうと、「銀座ケイスキンクリニック」の慶田朋子院長を頼りました! 真夏のさわやかオヤジの作り方
A.加齢臭だけでなく、ミドル脂臭や疲労臭も。運動で汗腺を鍛えるのも有効です
じめっと蒸し暑い日本の夏、悩ましいのがニオイ問題。さわやかオヤジたるもの、きちんとケアして、女子ウケNo.1の清潔感をキープしなければと、「銀座ケイスキンクリニック」院長の慶田朋子先生に、ニオイの原因と対策をうかがいました。
Q.「おじさん臭い」と言われてショック。加齢臭って何?
── 年齢で体臭は変わるんですか? 慶田先生(以下先生) 一般的に知られているのが、ニオイの原因物質「ノネナール」が引き起こす「加齢臭」。背中や胸などの体幹や頭皮から発生します。男性特有と思われがちですが、実は性別に関係なく男女ともにあるもの。30代半ばくらいから徐々にニオイが強くなり、60代にピークを迎えます。原因は加齢とともに皮脂成分の変化が生じ、過酸化脂質が増えること。枯れ草のようなニオイが特徴です。
一方、2013年にマンダムの研究結果として発表されたのが、加齢臭よりも早い40代でピークを迎える「ミドル脂臭」。汗に含まれる乳酸が分解される過程で発生する「ジアセチル」が原因物質です。汗をかきやすい後頭部や首の後ろ、耳の裏あたりから発生して、古い油や熟成したビールのようなニオイがします。 ── ミドル脂臭というのもあるんですね! 何か対策はありますか? 先生 実はなぜミドル脂臭が40代でピークになるのかはよくわかっていないのですが、発汗が盛んな20代より強いのは加齢の影響であることは間違いないでしょう。さらに歳をとると、汗量が減るのでジアセチルは減り、抗酸化力低下による加齢臭のノネナールの影響が強くなります。
繰り返しになりますが、ミドル脂臭の対策もまずは清潔に保つこと。シャンプーをする時は、後頭部や首、耳の後ろまで丁寧に洗って、すすぎ残しがないようにしっかり流す。背中や胸も皮脂分泌量が多いので、時間をかけてきちんと洗ってください。洗った直後でも油臭さを感じるなら、洗浄力の高いシャンプーやボディソープに変えてみてもいいでしょう。 ── 臭くならないために、日常生活でできることはありますか? 先生 適度な運動で汗をかきましょう。使っていない水道管はやっぱり詰まりやすいですよね。スポーツ選手のように、普段から運動をしてたくさん汗をかいている人は、それほど臭くならないんですよね。 週に2回ほどでいいので、運動してドッと汗をかく習慣があると、臭くなりにくい汗がかけるようになります。もちろん無理をせず、体に負担をかけないのが一番なので、例えばマラソンではなくジョギングで充分。運動が難しいなら、お風呂でゆっくりと湯船に浸かって汗を出すだけでも違ってくるはずです。