火星の地球最接近まで1週間 4月14日に月と競演
夜空を見上げて妙に赤い星があったら、それはきっと火星です。その火星が4月14日夜、地球に最接近します。過去の大接近と比べると、今回はそこまで近くないのですが、明るさはマイナス1.4等級ですので、天気さえ良ければ誰でも肉眼で観察を楽しめるはずです。 4月14日午後11時の夜空を天文シミュレーターの「ステラナビゲーター」で作成すると、南の方角に火星が月と並んで見えます。月の近くにある赤い星が火星ですから、とても探しやすいですね。左下に見える星は「スピカ」というおとめ座の星です。 4月9日には火星は衝(しょう)となります。地球から見て、地球の外側を回る惑星が、太陽のちょうど反対側にくる状態のことで、このころは一晩中火星を観察することができます。
地球は太陽の周りを365日かけて回りますが、火星は687日かけて回ります。このため、地球と火星の接近は約2年2か月ごとに起きます。ただ火星の軌道は楕円形をしているので、接近するごとに最接近距離が違ってくるのです。 今回の最接近の距離は9239万キロメートルですが、2003年には5576万キロメートルまで近づく大接近でした。次回、火星が地球に近づくのは2016年5月31日、その次は2018年7月31日です。