佐賀工、伝統のモール FW陣の圧力で初戦突破 高校ラグビー
◇全国高校ラグビー大会1回戦(27日・東大阪市花園ラグビー場) ◇○佐賀工29―19松山聖陵● 【熱戦を写真で】松山聖陵-佐賀工(1回戦)全国高校ラグビー 佐賀工のNO8、主将の中辻大凱(たいが)は「モールには絶対の自信があったので」と力強く答えた。伝統の強みであるFW陣の圧力で勝利を引き寄せた。 見せ場は3点リードで迎えた前半終了間際だった。キック合戦で相手のミスを誘うと、相手陣でのラインアウトをクリーンキャッチ。FW陣はすぐさまモールを組んだ。 モールを組んだ時点でゴールラインまでは約30メートル。距離はあったが、FW全員が「ここは俺たちで押し切る」と一つになった。松山聖陵も圧力を食い止めようと密集へ体をぶつけてきたが、佐賀工のモールは崩れず、そのままゴールラインを越えた。最後は中辻がトライを決め、後半へ勢いづけた。 前回大会4強の佐賀工だが、今季は思うような結果につながらず、今大会はノーシードでの出場だった。ただ、その中でも自信を失っていないのがFW戦での戦い方だ。中辻は「毎日モール練習をした。長い日で1時間くらいやったことも」というほど、伝統の強みを徹底的に鍛え上げてきた。 後半18分にも再びモールで押し切ってトライを奪って引き離した。「モールで勝ててホッとしました」と笑顔を見せた中辻。2回戦は、Bシードの東海大大阪仰星(大阪第2)とぶつかるだけに真価が問われる。【林大樹】