<軽視されるコロナ後遺症>腰の引けた医師の対応、悩んでいる患者…精神科医から伝えたいこと
もっとも、開始1、2週間で活動量がふえると、患者自身が倦怠感の軽減を自覚する。その経験を通して、認知の方も、おのずと修正されていく。すなわち、「体を起こせば、かえって楽になる」、「体を動かせば、疲労感はかえって軽くなる」ということを、自身の経験を通して学ぶ。
メンタルクリニックを予約する際に気を付けること
コロナ後遺症の患者さんがメンタルクリニックを受診する場合、現在かかりつけの医療機関からの紹介状をご持参いただきたい。その際、主治医にお願いして、最新の血液検査結果を添付し、紹介状に「診断(1)身体症状症、(2)コロナ後遺症。コロナ後遺症のメンタル面の支援・治療をお願いします」と記していただく。 予約の電話をかける際は、「身体症状症の患者です。紹介状を持っています。受診できますか?」とおっしゃっていただきたい。精神科医療機関に「コロナ後遺症でかかりたい」と言えば、その病名を聞いただけで、電話口で受付職員が断ってくるかもしれない。 パスポートとして、「身体症状症」という精神科病名をご利用いただきたい。これなら、あれこれ難しいことを聴かれることなく、スムーズに予約が取れる。
井原 裕