全英女子OP3日目に渋野日向子が「66」猛チャージで首位と5打差2位タイ浮上…大会公式サイトが「ブハイに最も近い挑戦者」
女子ゴルフの海外メジャー最終戦、AIG全英女子オープンの3日目が6日に英国スコットランド・ガレーンのミュアフィールド(6680ヤード、パー71)で行われ、渋野日向子(23、サントリー)が6バーディー1ボギーの66をマーク。通算9アンダーに伸ばして2位タイへ浮上した。日本人初のメジャー2勝目がかかる渋野は7日午後3時50分(日本時間同11時50分)に、14アンダーで単独首位に立つアシュリー・ブハイ(33、南アフリカ)との最終組で運命の最終日をスタートさせる。
「ここはリベンジしたいと思っていた」
今年で46回目を迎えた全英女子オープンの公式ツイッター(@AIGWomensOpen)へ「#WorldClass」のハッシュタグとともに、14番(パー4、412ヤード)で渋野が放った2打目の映像が投稿されたのは、日本時間の7日午前2時すぎだった。 決勝ラウンドの3日目を戦っている上位陣はまだプレー中だった。それでも、この日のベストショットはこれで決まったと言わんばかりの投稿に誰も異論はなかった。投稿には笑顔の絵文字とともに、洒落た英文も添えられていた。 「Here comes the Smiling Cinderella(スマイリング・シンデレラが帰ってきた)」 世界を魅了したスーパーショットは、渋野が抱くリベンジの思いから生まれた。 難易度の高い14番で初日は2打目を右のラフへ、2日目にはティショットを左のポットバンカーへそれぞれ打ち込み、ともにボギーを叩いていた。迎えた3日目。相変わらず吹き荒れる強烈なアゲインストが渋野を燃え上がらせた。 「ここはリベンジしたいと思っていたなかで、ティショットをフェアウェイの右にしっかり打てましたし、セカンドショットもずっとミスしていたスプーンの抑えをきっちり打つことができました。あそこまで近くについていたのにはすごく驚きましたけど、そのパットもしっかり決められて、あのバーディーが一番嬉しかったですね」 ピンまで残り182ヤード。強い逆風に負けてなるものかと、スプーンから放たれた低く強烈な弾道はグリーン手前右の傾斜で上手く弾み、ピンまで2メートルあまりの位置でピタリと止まった。カップのど真ん中へ難なく沈めた渋野は、それまで14番をラウンドした57人のなかで初めてバーディーを奪った選手になった。 終わってみれば初日の8個に続いて6個のバーディーを奪った。首位発進から7位タイへと落とした順位を、再び2位タイへと浮上させるムービングサタデーを導いたターニングポイントは、意外にも決勝ラウンド初日で唯一となるボギーだった。 イーグルも狙えるフォローの5番(パー5、515ヤード)で、渋野はティショットを左のラフへ打ち込んだ。ポットバンカーのわずか先に転がって命拾いしたのもつかの間、2打目を今度は右のバンカーへ打ち込んでしまった。 横へ出すだけとなった3打目をへて何とか4オンさせるも、2メートルあまりの距離を残した下りのパーパットは、無情にもカップの右へ外れてしまった。 「2打目を一番入れちゃいけないところに入れちゃいました。せっかく1打目を耐えたのに、と思いながらも、このボギーで怒っちゃいけないとすぐに切り替えました」