全英女子OP3日目に渋野日向子が「66」猛チャージで首位と5打差2位タイ浮上…大会公式サイトが「ブハイに最も近い挑戦者」
現地時間午後3時5分(日本時間同11時5分)にスタートした3日目。渋野は「今日は風との戦いになる」と自らに言い聞かせてティオフに臨んだ。 4年連続で挑む全英女子オープンのテーマを「風と友だちになる」と設定していた渋野へ、ホールアウト後のフラッシュインタビューで「今日は風とベストフレンドになれたのでは」と質問が飛んだ。ひときわ笑顔を輝かせながら渋野はうなずいた。 「これだけ風が吹いていると本当にそのことだけしか考えられないので、しっかりと出だしからショットの距離を合わせられました。昨日の方が風はなかったので、風があった方が得意なのかなと思っちゃうぐらいでしたし、自信を持って最後まで振り切れたのはすごくよかった。でも、ここまでいいスコアで回れるとは思っていませんでした」 5番を除けばショットは噛み合ったものの、大崩れしそうな2日目のスコアを支えたパッティングがしっくりこない。モットーとして掲げる強気のパッティングが、やや影を潜めてしまった理由を、渋野はこう振り返っている。 「今日のスタート前のパッティング練習から、少しパンチが入っているなと。出だしからそれを見越してショートしてしまいましたけど……」 しかし、ボギーを叩いて気持ちを切り替えた5番以降で、ショットとパッティングがようやく噛み合いはじめる。フロントナインでスコアをひとつ伸ばして突入したバックナイン。初日をほうふつとさせる渋野の快進撃が幕を開けた。 ピンそば約1メートルに2オンさせた10番(パー4、420ヤード)で難なくバーディーを奪うと、続く11番(パー4、360ヤード)でも左からの横風をしっかり読んでピンそば約2メートルに2オン。一気にスコアを伸ばして波に乗った。 前出の14番でさらにバーディーを積み重ねると、難易度が高い15番(パー4、398ヤード)で2打目をグリーン手前のバンカーに打ち込みながらも、2メートル弱につける完璧なショットでリカバー。パーパットをど真ん中に沈めた。 最後の3ホールは“運”も渋野に味方した。 16番(パー3、173ヤード)のティショットは、手前のガードバンカーをぎりぎりで超えてグリーンに乗った。最悪の事態が脳裏をかすめただけに、パーセーブに苦笑いを浮かべながら “シブコ節”も復活させた。 「あそこは本当にびっくりしましたけど、ありがとうございますと拝むのもちょっと変なので、少しだけペコッと(お辞儀)しておきました」 17番(パー5、556ヤード)の2打目は、グリーン右手前の傾斜でキック。コースを変えて2オンとなり、楽々バーディーを奪った。強烈なフォローに加えてランも出るドライバーのティショットは、実に320ヤード近くも飛んでいた。