母が認知症になる前に「貸金庫」に金品を預けようと思います。銀行と契約するって高いのでしょうか? コストはどのくらいかかりますか?
大切な金品を預ける先として「銀行の貸金庫なら安心感がある」という人は多いでしょう。一方で、資産がある人が利用するイメージから、利用料金が高いのではないかと心配になる人もいるのではないでしょうか。 ▼タンス預金していた現金を銀行に預ける場合、「税金」の支払いは発生するの? そこで本記事では、銀行の貸金庫のサービス内容や料金の目安、利用するときの注意点などを、分かりやすくまとめました。
銀行の貸金庫サービスとは?
銀行の貸金庫サービスとは、銀行などに備え付けられた保管箱を、専用の金庫として貸し出すサービスです。貸金庫には、次のようなものを預けられます。 ●重要書類(預金通帳、有価証券、権利証、手形、小切手、保険証書、遺言書など) ●貴重品類(貴金属、宝飾品など) ●思い出の品(アルバム、手紙、日記、USBメモリなど) 預けたものは銀行の取扱時間中なら、いつでも自由に取り出せます。利用回数の制限などは設けられていないのが一般的です。 貸金庫を利用することで、自宅よりもセキュリティーの高い場所で大切なものを保管できます。災害や盗難などの被害から守りたい財産や、紛失や改ざんを防ぎたい書類などを保管するのにぴったりのサービスです。また、相続関連の書類など、まとめて保管しておきたい書類の整理にも役立ちます。
銀行の貸金庫サービスの費用の目安
銀行の貸金庫サービスの費用は、銀行によってまちまちです。多くの場合は、レンタルする保管箱のサイズ別に料金が設定されています。例えば、三井住友銀行と三菱UFJ銀行の貸金庫の利用料金は、それぞれ図表1のような設定です。 【図表1】
三井住友銀行、三菱UFJ銀行ホームページより筆者作成 単年で利用する場合はそれほど高額ではありませんが、長期間利用すると数十万円単位でコストがかかることになります。 料金の支払い方法は、前払いのケースと後払いのケースがあります。貸金庫を契約した銀行の預金口座から引き落とされるのが一般的であるため、口座を持っていない場合は貸金庫を申し込む際に開設しなければなりません。