【50歳からの断捨離®道 】モノを手放せば家事が楽になる!自分の時間が増える!なにかと荷物を抱えている50代、断捨離で自分の生きたいように生きませんか
ベランダからは府中の中心街を望める。 「この眺めも購入を決めたポイント。またテラスが広いことも気に入っています」
フラワーアレンジメント歴20年以上の柳井さん。季節や気分に応じて活ける花々は、柳井家のインテリアの主役のひとつ。お花の向こうには府中競馬場が。 「競馬場から上がる花火が見えるんですよ、もうとてもきれいでした」 これも住み替えたからこそ知った楽しみ。
「マンションの購入から引き渡しまで1年半の期間があったので、その間に内装業者に壁紙や床板、照明の位置などを相談し、最新のシステムキッチンのカタログを熟読し、家具やカーテンを選んで……そうしているうちに新しくなるのは家だけではなく、人生も新たなフェーズに入ったんだと新鮮な気持ちになりました。 引っ越しにあたっては、これからどう暮らしていきたいのかイメージしながら、未来(新居)に持っていきたいモノを厳選したのですが、その作業はあらためて過去の自分を振り返る過程になりました。 ひとつひとつのモノを手にとり、選別していたら『この家で暮らしていた21年間、楽しかったことも大変だったこともあったけど、母として妻として私は精一杯やった。さぁ、これからの人生は夫とふたりで思う存分楽しむぞー!』と思ったのです。 これも断捨離を学んだからこそ。そうそう、私はこのたび住み替えた新居のマンションを『終の棲家』とは呼びません。なぜかというと、この先また私や夫の気持ち、生活スタイルが変わる可能性だってあるから。 自分のお気に入りだけに囲まれた、心地のよい空間。そんな家は人生のベースキャンプです。そしてそのベースキャンプは、断捨離を知っていれば、いつでもどこでも自分の力でつくることができる。今の私にはその自信があるのです。だから、『終の棲家』という言葉で自分と家を縛ることはもうしません。 断捨離は加点法。行動した自分を褒め、認めるのです。何かのため、誰かのためではなく、本当の自分を発見するための手段です。まずは引き出しひとつ、またはお財布の中から断捨離してみませんか。もしくは床に落ちている髪の毛一本を拾うのでもいいのです。 断捨離はどんな小さなことからでもOK! そもそも『大きい』も『小さい』も自分が決めること。そしていつからでも始められます。断捨離にとりかかるのに遅いも早いもありません。やってみようと思ったそのときが、始めどき。 私は今58歳。自分や周囲の同世代の方をみていて、50代は人生の転換期だと感じさせられることがたびたびあります。夫の定年や子どもの成長で家族の関係性が変わり、それに戸惑ったり寂しさを感じたり。または親の介護、更年期特有の心身の不調といったそれまで直面しなかった問題に悩んだり、困惑したり。 50代の抱えている荷物は人それぞれですが、断捨離を知って身軽になっていただきたいと思うのです」
柳井尚子さん 断捨離®トレーナー。1965年大分県生まれ。高校卒業後進学のため上京し、保健師に。25歳で結婚、40歳まで専業主婦に。子育てが一段落した40歳のとき仕事に復帰。働きながら学び、50歳のときには保育士の資格も取得。51歳で断捨離と出会い、53歳で断捨離トレーナーになる。現在自宅でランチ付きのレッスン会を開催するほか、個人宅の断捨離サポートも行っている ※断捨離はやましたひでこさんの登録商標です