「坂道発進」「半クラ」、AT限定解除試験とマニュアル免許の意味
子育て後の新しい趣味に
さらに、免許を取得したときは車に興味がなかったけれど、その後になってMT車に乗りたいと思うようになった、というケースも聞かれました。 「免許を取ったのが90年代の後半で、26歳のときでした。もともと運転する機会はないと思っていたんですけど、子育てのために運転できた方がいいなと思い、AT限定で取ったんです。 でも運転しているうちに、『自分でドライブするのってこんなに楽しいんだ』と思うようになって。街でオープンカーなんかを見て、『気持ちよさそうだな、運転してみたいな』とずっと思っていたんですよね。 それで、少し前に一番下の子が大学に入ったので、そろそろ自分も趣味に生きようかなと。以前からデザインに惹かれていたZ34のロードスターを探して、せっかくならMTで乗りたいと思い、車を探しつつ限定解除に通いました。 もう新しいことを覚えるような歳ではないと思っていましたが、『憧れの車に乗れる』というワクワク感もあって、自分でも驚くほど集中して操作を覚えられましたね。『これが半クラか~!』みたいな感じで、いちいち感動しっぱなしだったので、むしろ教習時間が短すぎて物足りないくらいでした。 運転ももちろん楽しいですし、息子や娘からは『いいなぁ』とか『乗せて』とか言われて、なんだか新しい自分が見つかったような感じがありますね」(50代女性) 長い人生のなかでは、どんなタイミングで何に興味が芽生えるのか、というのは予測できません。こちらのお話にもあるように、AT限定の解除が「新しい世界への扉」となるケースもあるようですね。 ※本稿は、自動車専門情報サイト「MOBY(モビー)」からの転載である。
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