石田ゆり子がモネの睡蓮を巡る、パリのマルモッタン・モネ美術館とジヴェルニーの庭園の旅。
● モネのお墓参りへ。
ジヴェルニー庭園から車で5分の場所にモネ=オシュデ家の墓がある。クロード・モネのほか2番目の妻アリスとその娘たち、アリスの元夫エルネスト・オシュデ、モネの最初の妻との間の二人の息子も一緒に埋葬されている。
● 私だけのモネを探して、旅をしてきました。
「以前から絵を見るのが好きで、なかでもモネは一番と言っていいぐらい大好きな画家です。モネの絵はひと目で、なんて素敵なんだろうと感動してしまう。そこに理屈はありません。画家の人生についての本を読んだりしますが、情報や知識で頭をいっぱいにして絵を見るのではなく、ただ眺めて、感じることが大事なんじゃないかな。そんなことをモネの「睡蓮」の作品群にはことのほか感じます。ジヴェルニーの旅の最後にモネのお墓に立ち寄りました。看板もなく、誰もが立ち入れる場所にあって、鬱蒼とした緑に囲まれ、十字架の前の花壇には無造作に花が植えられていました。このさりげなさがいいんですよね。」(石田さん) マルモッタン・モネ美術館ほか国内外から集めた「睡蓮」の作品20点以上を含む、モネの晩年の制作に焦点を当てた展覧会が国立西洋美術館で開催中だ。
モネ 睡蓮のとき Le dernier Monet:Paysages d’eau The National Museum of Western Art ~2025年2月11日(火・祝)。〈国立西洋美術館〉東京都台東区上野公園7-7 TEL 050 5541 8600(ハローダイヤル)。9時30分~17時30分(金・土曜~21時、入館は閉館の30分前まで)。月曜、12月28日~1月1日、1月14日休[ただし1月13日(月・祝)、2月10日(月)、2月11日(火・祝)は開館)。観覧料当日一般2,300円ほか。
photo_Yuji Ono text_Mari Matsubara