22人入れ替えのロッテがオリに完敗…激震ロッテは新型コロナショックを乗り越えることができるのか?
チームで9勝の美馬学に次ぐ7勝をマークしていた先発の石川歩も、「思い通りの直球を全然投げることができませんでした」という状況の中で3失点。7回まで粘投を続けたが山本が相手では分が悪かった。 それでもスタンドには「コロナ禍を共に乗り越えよう」の横断幕が掲げられ、ロッテファンは挨拶に出てきた監督、コーチ、選手たちに健闘を称える拍手を送った。 会食ルールを破る自己管理の甘さが原因で新型コロナウイルスの感染者を大量に出した阪神とは違い、ロッテは、感染予防対策に万全を期した中でも防ぎきれなかった“クラスター惨事”だった。8433人と発表されたファンも、その事情がわかっているだけに、その非常事態に太鼓に合わせた拍手で応援し続けたが、今季ZOZOマリンで9勝0敗と相性がいいはずのオリックスにも黒星を喫してしまった。 ロッテは、今回、選手からは感染者が8人、濃厚接触者が4人の合計12人の登録が抹消された。野手では感染者が荻野、角中、菅野、清田育宏の外野4人に、藤岡、鳥谷敬、三木亮の内野3人。濃厚接触者が外野の和田康士朗。投手では、感染者が岩下大輝と濃厚接触者が東妻勇輔、小野郁、山本大貴の3人である。 どのポジションの離脱が一番痛かったのか。 元千葉ロッテの評論家、里崎智也氏は、「まず野手では藤岡と三木の内野手の2人の離脱の影響が大きいと思う。藤岡の打順は下位で打率.218しか残せていないが、数字以上の貢献度がある。ショートは替えの利かないポジション。また内野をどこでも守れる三木も控えとして重要な存在だった。まだ外野やDHには、現在、好調の福田や岡などもいて、やりくりはできると思うが、内野では経験値のある選手が手薄だ。幸いにして、中村、井上、マーティン、安田という軸になる選手が残ってくれたのは救い。だが、オリックスの大下や杉本のような若手が出てきてくれないと苦しいだろう」という見方をしている。 井口監督も、藤岡、三木、鳥谷が抜けた内野の補強に茶谷、福田、松田進、細谷圭、西巻賢二の5人を選んだ。ここがウイークポイントになることを見越しているのだろう。また外野には、2018年ドラフト1位の藤原 恭大を今季初昇格させている。