同僚は事故物件に引っ越したようです。本人は「家賃が安かったから」と言っていますが、抵抗がない人は多いのでしょうか?
近年、「事故物件」が何かと話題になっています。事故物件をまとめたサイトが人気になったり、事故物件をテーマにした映画が公開されたりして、事故物件の認知度も上がりました。 事故物件は、殺人や自殺等で人が亡くなった物件の総称です。周辺の相場に比べて家賃が安かったり、安値で販売されたりする物件も少なくありません。 本記事では、事故物件の家賃が安い理由や入居に抵抗がある人の割合などを紹介します。 ▼アパートの1階と2階で「家賃」はどれだけ変わる? 1階暮らしのメリット・デメリットも紹介
事故物件とは? 家賃が安くなる理由も解説
事故物件とは、殺人や自殺、孤独死などにより人が亡くなった物件の総称です。自宅で病気療養中に医師や家族みとられて亡くなったなどの事例は、事故物件に含まれません。また、不慮の事故で亡くなった場合でも一緒に住んでいた家族などがすぐに発見すると事故物件にはなりません。 例えば、通常の生活をしているときに脳出血や心筋梗塞で突然に倒れ、家族が慌てて病院へ運んだものの、死亡が確認された場合などが該当します。 国土交通省は2021年に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を定めています。事故物件に該当するかどうかは、このガイドラインに沿って決められるのが一般的です。 事故物件は「心理的瑕疵(かし)物件」とも呼ばれており、入居に抵抗がある人も多いでしょう。事故物件であることを隠すこともできないため、多くの不動産仲介業者が家賃を下げて入居者を集めています。 家賃の値下げ幅に関して決まりはありませんが、事故物件の家賃は通常より20~30%安いのが相場です。
事故物件に抵抗がある人の割合は?
イエコン(株式会社クランピーリアルエステート)が行った「事故物件の需要調査アンケート」によると、男性の73%、女性の92%が「事故物件に住むのに抵抗がある/やや抵抗がある」と回答しました。 現在の日本では、ほとんどが病院で最後のときを迎えます。人の死に接したことがない人も多いでしょう。また、きれいにリフォームされていても、事件・事故・自殺・孤独死の場合は「縁起が悪い」「何か出てきそう」といったマイナスのイメージを持つ人もいます。 一方、家賃が安ければ気にしないという意見もありました。女性より男性のほうが、事故物件に住むのに抵抗がない傾向にあります。 さらに、自然死や孤独死なら気にならないという意見もありました。つまり、同じ事故物件でも自然死なら抵抗感が少ない人も多いようです。