エヌビディア決算、最終利益が前年同期の約3倍の2.4兆円に
米半導体大手エヌビディアが8月28日に発表した第2四半期(5~7月)決算は、売上高と最終利益がとも過去最高を記録し、これまでと変わらずウォール街の予想を上回った。 エヌビディアの第2四半期の最終利益は前年同期比2.7倍の約166億ドル(約2兆4000億円)で、売上高は2.2倍の約300億ドル(約4兆3000億円)だった。この2つはともにFactSetがまとめたアナリスト予想の150億ドルと286億ドルを上回った。 同社の最新の四半期における最終利益は、前年同期の61億ドルや前四半期の148億ドルを上回り、またもや記録を更新した。エヌビディアの人工知能(AI)プロダクトの大半を擁するデータセンター部門の収益も、アナリスト予想を圧倒し、前年同期比154%増の263億ドルを記録した。 同社の株価は、決算発表前に2.1%上昇して125.61ドルの終値をつけたが、決算発表後の時間外取引で一時115.42ドルにまで下落した。 待望のエヌビディア製AI専用GPU「Blackwell(ブラックウェル)」は、生産の遅延が報じられているが、同社の2つの供給パートナーによると、このチップのバージョンは第4四半期に出荷される可能性があるという。この遅延は第3四半期には影響を与えないと見られるが、「金利や地政学的状況に関する市場の不確実性」の中で同社の株価に圧力をかける可能性があると、バンク・オブ・アメリカ・セキュリティーズは指摘した。 エヌビディアのかつての主力だったゲーム部門の第2四半期の売上高は、29億ドルで小幅な増加だったが、同社がAI製品への注力を深める中で、依然として2021年第2四半期に記録した30億6000万ドルを下回っている。 エヌビディアは、AIテクノロジーを駆動するために使用される半導体チップの大部分を設計しており、マイクロソフトやアマゾン、メタ、アルファベットなどのハイテク大手を主要顧客としている。エヌビディアの記録的な利益の増加は、年初来で160%高という同社の株価の見事なパフォーマンスに寄与している。 同社株は2024年のS&P500でトップの地位を確立しており、過去3年間で500%以上の上昇を記録している。
Antonio Pequeño IV