愛知県、新型コロナ対策で経済支援を拡充 大村知事会見
愛知県の大村秀章知事は24日、愛知県庁で定例記者会見に臨み、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で厳しい状況にある県内の経済活動の回復を目指し、5月に公表した経済対策に、状況の変化や国の第二次補正予算に基づき追加拡充した経済支援策を発表した。 【会見ノーカット】愛知県、新型コロナ対策で経済支援を拡充 大村知事が定例会見(2020年6月24日)
県産牛肉や名古屋コーチンを学校給食に
「愛知県新型コロナウイルス感染症経済対策」は緊急事態宣言発出中の5月11日に公表した。その後、緊急事態宣言が国、県とも解除されるとともに、補正予算などで断続的に盛り込まれた経済対策を整理し、改訂版としてまとめた。 事業者に対する支援では、限度額を4000万円にまで引き上げた総額1兆円の融資制度の創設をはじめ、県産牛肉や名古屋コーチンを学校給食に取り入れることによる畜産農家らへの支援、需要が低迷している「花き」「つまもの」の利活用に取り組む農業者などへの支援を盛り込んだ。
「夏休み前までに旅行商品販売を」
家計に対する支援は、家計が急変した高校生などのいる世帯を対象にした奨学給付金制度の拡充、ひとり親世帯に対する5万円の臨時特別給付金の支給など。そして「さらなる支援」として、感染症対策に資する新サービスや新製品を開発する中小企業などを支援する補助金の創設のほか、県内発着の旅行商品を販売した旅行業者に代金の2分の1相当(上限1万円)を助成する観光対策も挙げた。 大村知事は「夏休みに間に合うように旅行商品を発売して、県民の皆さんに利用していただければ。国の『Go To キャンペーン』ではそこまでには難しいかもしれないが、まずは県単独のこの事業で進めていきたい」と述べた。
静岡のリニアトップ会談「率直に話し合いを」
一方、26日に静岡県の川勝平太知事とJR東海の金子慎社長の会談が予定されているリニア中央新幹線については、「ぜひ率直に話し合いをして前に向けて進めていただきたい」としつつ、「今回の(静岡県が不同意の姿勢を示している)ヤード工事についての許可と本体工事の許可は別で、一体のものではない。まずはヤード工事をして、本体工事に入るかどうかは水問題についての有識者会議でしっかりと議論し、よりよい解決策を示していただければ」と提言。 もし折り合いがつかなければ「国、政府が責任を持ち、前面に立って解決」すべきだと指摘した。 (関口威人/nameken)