日本の富裕層の中での「起業家」の割合は?起業家以外で「1億円」ためられるのはどんな人?
「富裕層」と聞いて「お金持ち」を連想する人は多いでしょう。富裕層に多い職業はいくつかありますが、その中には「起業家」も含まれるようです。 今回は日本における富裕層の中で起業家の占める割合を解説し、起業家のほかに「1億円」ためられる人はどんな人なのかを解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
富裕層の定義
富裕層の定義として明確に定めたものはないようです。株式会社野村総合研究所は、2021年における「純金融資産保有額」を基に日本の総世帯を5つの階層に分類し、それぞれの資産保有額や世帯数を推計しています。それを表したものが表1です。 表1
※株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース」を基に筆者作成 上記の表から、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の世帯を「富裕層」、5億円以上の世帯を「超富裕層」と定義したとします。その場合、2021年の時点で純金融資産保有額が1億円以上の世帯が全体の約2.7%ほどの割合で存在していることが分かります。
富裕層の中での起業家が占める割合とは?
上記の調査では、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の富裕層において、その約3分の1が事業オーナー、つまり起業家であることが明らかになっています。 起業家といっても活躍している分野はさまざまあり、「金融業」「サービス業」「非営利組織」「ヘルスケア業」「IT分野」など多くの分野において富裕層といわれる起業家が存在していると考えられます。
富裕層に多く見られる起業家以外の職業
起業家以外で富裕層に多く見られる職業には、「医師・歯科医師」「地主(不動産オーナー)」などがあるようです。特に「医師」は勤務医と開業医とでは年収に差があると考えられるため、ここでは開業医の方が富裕層に多く存在する可能性が高いでしょう。 また、不動産のオーナーも富裕層に多く見られる職業のようです。これらの人々が持つ資産の多くは代々引き継いできた土地(不動産)であり、中には土地をアパートやマンション経営などで運用して収入を得ている人もいるでしょう。 ほかにも、富裕層に多いと考えられる職業には、弁護士や会計士、税理士、政治家など幅広い職種が挙げられます。