エシカルバンブー、竹由来の無添加洗剤で竹害を「竹財」に
■ 目指すのは「日本の竹のブランド化」
――エシカルバンブーは創業から8年を迎えました。多様性・包摂性を重視した働き方にも取り組んでいますね。 女性を中心に20代から30代の若いスタッフが増えました。一方で、事業承継時からいるおじいちゃんなど、時間が空いたときだけ手伝いたいという方には「炭窯貯金」という、作業量に応じた額を貯める仕組みを設けました。無償で働くボランティアは無くしたかったのです。 2023年7月からは、県内にある官民協働の刑務所「美祢社会復帰促進センター」に刑務作業を提供しています。ここでは竹箸づくりを通して受刑者の技術習得や地域との共生を促し、すべての人が活かされる地域社会の実現を目指します。 ――竹を活用したビジネスを持続可能なものにするためには、何が必要と考えますか。 田澤:最初に100年・200年先も続くビジネスにしたいという話をしましたが、長期的な視点を持つことと、何のためにビジネスを行うのかという軸をブラさないことが大切です。100年以上続いている企業はいずれも「三方よし」を実践しており、そうなるという覚悟なしに始めてはならないと思います。 近年「竹害から竹財へ」という言葉を頻繁に耳にするようになりました。ついこの前まで「竹害をなくすには竹をやっつけるしかない」と言われていたことを考えると、大きな変化を感じます。しかし、これを一時的なブームととらえて短期的な利益を追求するようでは、海外産の竹を輸入するといった誤った方向になりかねません。 目指すのは地産地消を通した「日本の竹のブランド化」です。現在のところ竹は雑草に区分されていますが、将来はこの区分がなくなり、荒れ果てた竹林が整備されて大きな価値を生み出す。そんな未来が実現するプラットフォームづくりに、一つずつ取り組んでいきます。 ※エシカルバンブーの「バンブークリア」は、オルタナとサステナ経営協会が共催する「サステナブル★セレクション2024」の三つ星に選ばれました。次回の一つ星エントリーは、1月14日まで受け付け中です。 ・エントリーフォームはこちら⇒ https://www.alterna.co.jp/135966/ ・サステナブル★セレクション公式ページは⇒ https://www.alterna.co.jp/sustainable-selection/