防災士が伝授する、感染予防・衛生管理&食料の備蓄リスト。重曹は洗剤代わりの万能品、歯ブラシも必要。カセットコンロとガスボンベも命綱に
◆食料の備蓄 □ カセットコンロ □ ガスボンベ…7本(1日1本) □ キッチン用ポリ袋…1人100枚 □ 早茹でパスタ、そうめん □ 米、小麦粉 □ 乾物(乾燥わかめ、切り干し大根、乾燥ひじきなど) □ 缶詰、レトルト食品、インスタント食品、冷凍食品 □ 野菜ジュース 皆さんの家に、食材の買い置きはどのくらいあるでしょうか?米5kgは茶碗73杯分で、3人家族が毎食食べても1週間はもちます。また、パスタ1kgは10食分です。 食料に関して、乾パンなどの非常食を備蓄する必要は基本的にはないと考えます。それよりも、常に1週間分の食材が家にあるように、使ったら買い足す、ローリングストック方式を取り入れましょう。 その際、レトルト食品、冷凍食品、カップ麺、缶詰、乾物など、普段から食べている、賞味期限が長い食材と調味料を1つ余分に買っておくと安心です。冷蔵庫が空になったら買い物に行くという習慣は、防災の観点からはおすすめできません。 被災時は、まず冷蔵庫にあるものを使い、次に冷凍食品を使い切ってから日持ちのするものを消費していきます。野菜不足にならないよう、野菜ジュースや切り干し大根、乾燥ひじき、乾燥わかめなどの乾物を活用しましょう。 次に、電気やガスが使えない時に命綱となるのが、カセットコンロとガスボンベです。ガスボンベは1本で60分ほどしかもたないため、最低でも7本は必要。ガスを節約するために、早茹でタイプのパスタなど、手早く調理できる食材を選ぶことも大切です。 耐熱性が高いキッチン用ポリ袋(高密度ポリエチレン)は、食材を入れて茹でることができるため調理道具のひとつとして大活躍します。
◆その他 □ ブルーシート □ ガムテープ □ 軍手 □ 現金 □ 常備薬 □ お薬手帳のコピー 非常時はかかりつけ医に診てもらえない可能性が高いため、ほかの医療機関や薬局で対応してもらうためにお薬手帳のコピーは必須。 このほか、ペットの餌、入れ歯洗浄液、老眼鏡、コンタクトレンズ、紙おむつ、灯油など、各家庭に必要なものがあるはずです。紙に書き出すなどして確認し、揃えておきましょう。 最後に、万全の備蓄をしていてもいざという時に必要なものが見つからなかったら意味がありません。家族全員で、置き場所を把握しておくことが大事です。また、3ヵ月に1回、避難を想定して生活してみましょう。 たとえば、電気、ガス、水道を使わず、カセットコンロと備蓄品だけを使って1食作る経験をしておくと、いざという時の心構えが違ってくるはず。日頃の備えと意識が、《その日》のために役立つのです。 (構成=村瀬素子)
草野かおる
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