防災士が伝授する、感染予防・衛生管理&食料の備蓄リスト。重曹は洗剤代わりの万能品、歯ブラシも必要。カセットコンロとガスボンベも命綱に
『婦人公論』8月号(7月15日発売)では、「豪雨、地震、台風……今すぐ見直すわが家の防災」という特集を組み、自然災害への備えについて特集しました。そのなかから、選りすぐりの記事を配信します。 ***** 災害に見舞われた時、各自治体は、倒壊や浸水などの危険がなく、安全が確保できる場合は、自宅で過ごす「在宅避難」を推奨しています。防災士が伝授する、1週間に必要な備蓄品を確認し、準備しておきましょう(構成=村瀬素子 イラスト=草野かおる) 【汚れやニオイ対策をイラストで解説】 * * * * * * * ◆感染予防・衛生管理 □ トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ペーパータオル…各1ヵ月分 □ ウェットティッシュ □ 消毒用アルコール □ 塩素系漂白剤、重曹 □ 使い捨て手袋 〈あると便利なアイテム〉 □ 除菌消臭スプレー □ ドライシャンプー □ 介護用清拭シート □ 歯磨きシート 水が使えない状況下では、ウイルスなどに感染しないよう、平常時以上に清潔を心がける必要があります。そのため、手指用の消毒用アルコールとウェットティッシュは必須アイテムです。 新型コロナウイルス感染症予防でも推奨された、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)も常備を。水で薄め、ドアノブや机などを拭けば除菌できます。 重曹は、石鹸や洗剤代わりに使える万能品です。自然由来の成分で、すすぎに多量の水を必要としないため、断水時の洗濯に役立ちます。また、入浴ができず髪が脂っぽい時には、重曹を溶かしたお湯を軍手にしみ込ませて頭皮をマッサージするとさっぱりしますよ。 体の汚れは、介護用の清拭シートがあれば利用しましょう。なければ、お湯で石鹸を溶かしたらタオルに染み込ませて体を拭き、別のタオルにすすぎ用のお湯を染み込ませて拭き取ります。こうすれば、少量の水で清潔に保つことが可能です。
また、水が貴重だからと口腔ケアを怠ると口の中に雑菌が繁殖し、誤嚥性肺炎を引き起こす危険も。 コップに少量の水を入れ、歯ブラシを濡らして歯磨きをし、口をすすぎます。歯ブラシについた汚れはまずウェットティッシュで拭き取り、最後に残りの水で軽くゆすげば節水に。 そのほか、できるだけ清潔なハンカチやガーゼを指に巻き付けて、歯の表面を磨き、少量の水でゆすぐ方法もあります。 断水時の在宅避難では、汚れを拭き取るなどの用途で、平常時以上に紙類が必要に。仮に南海トラフ地震が起き、製紙工場が集中する静岡県が被災した場合、紙の生産がストップする可能性もあります。 政府も1ヵ月分のトイレットペーパーの備蓄を推奨しているので、必要な紙類は買い置きし、使ったら補充するサイクルを作っておくといいですね。 置き場所が限られる場合は、5倍巻きタイプがおすすめです。買いに行く頻度も減りますし、コスパもいいですよ。
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