【有馬記念Special】ドウデュースは〝幻の馬〟イクイノックスと戦っているのか
ドウデュースが自身の能力を発揮できずにあえいでた頃、日本ダービーで2着に負かしたイクイノックスは世界一への道をひた走っていた。追い込みから先行へと脚質を転換し、ドバイシーマクラシックでは先手を奪って世界の強豪たちをねじ伏せた。天皇賞・秋とジャパンCではどちらも3番手を進み、力の差を見せつけた。秋の盾は1分55秒2という驚異的な日本レコードでの圧勝だった。
ドウデュースが有馬記念を制して復活を遂げたとき、イクイノックスはターフにいなかった。ジャパンCを最後に歴代賞金王の称号を引っ提げて現役を引退していた。それだけに、今年の秋に追い込みを必勝パターンとしたドウデュースが勝つたびに、イクイノックスを追い抜こうとして走っているように思ってしまう。
ドウデュースは昨年の有馬記念と今年の天皇賞・秋、ジャパンCで、ドウデュースにだけしか見えないイクイノックスを差し切れたのか。ラストランの有馬記念でも、幻の先行馬を差し切る競馬を見せるのだろうか。
有馬記念で連覇を果たせば、ドウデュースのGⅠタイトル数はイクイノックスに並ぶ。総獲得賞金は22億7587万5800円となってイクイノックスを抜き、現賞金王のウシュバテソーロも追い越して歴代賞金王に輝く。(鈴木学)