今回の内閣は「政策断行内閣」岸田首相会見8月10日(全文1)
旧統一教会が自民党の政策に与えた影響をどう考える?
東京新聞・中日新聞:旧統一教会の問題についてお聞きします。首相は国民に疑念を持たれることがないよう、この社会的に問題が指摘されるような団体との関係については十分注意しなければならないと発言されました。国民から信頼される政治ということもおっしゃいました。自民党は党として組織的関係はないとして、各議員任せの対応で、党としての全体調査を行わないようですが、被害弁護団などからは旧統一教会と政界との関係をきちんと調査し、検証を求める声も上がっているほか、世論調査では政界との関わりについて、実態解明の必要があるとの答えが8割に上っています。 党総裁として霊感商法などの問題が指摘されている旧統一教会との関係について、国民に信頼を得られるように党として調査し、検証し、実態を解明する考えはありますか。そして選択的夫婦別姓や、LGBTへの対応、改憲の内容など、旧統一教会と自民党の考えが重なるとの指摘もあります。旧統一教会が自民党の政策に与えた影響について、どう考えますか。また、安倍晋三元首相は旧統一教会の友好団体の会合にビデオで出演し、韓総裁に敬意を表していました。この行動は問題があったと思いますか。 岸田:まず、自民党と、そして旧統一教会との関係。統一教会との関係については、先ほども冒頭の発言の中で少し触れさせていただきましたが、自民党と統一教会との関係については、ご指摘のように、組織的関係はないという認識を従来から示させていただいています。しかし、国民から信頼される政治を行っていく観点から、党所属国会議員に対し、政治家としての責任において、当該団体との関係をそれぞれ点検し、その結果も踏まえて、適正に見直す、こういった指示を行ったところであります。
当該団体との関係を厳正に見直していく
そして、併せて、先ほども触れさせていただきましたが、関係省庁に対して、宗教団体も社会の一員として関係法令を順守しなければならない。これは当然のことであり、仮に法令から逸脱する行為があれば厳正に対処することと法務大臣はじめ、関係大臣において、悪質商法などの不法行為の相談、被害者の救済に連携して万全を尽くすこと、この2点を指示をしたということであります。こうした取り組みを通じて、信頼回復に努めていきたいと考えております。 そして、自民党の政策に影響を及ぼしたのではないか、こういった指摘でありますが、自民党の政策決定に当たっては、これ、幅広く国民の皆さんの声を聞く。また、関係省庁からの説明、また、有識者、専門家との議論。こうしたさまざまなプロセスを経て政策を決定しております。こうした自民党の政策決定のプロセスを考えた場合に、この旧統一教会の政策が不当に自民党の政策に影響を与えたとは認識はしておりません。 そして、安倍元総理がビデオメッセージを送ったということにつきましては、これは当時の安倍元総理の判断でありますが、どんな状況の中で、どのような判断をしたのか、私自身、今となって承知はしておりませんので、それについて直接コメントすることは控えます。しかし、いずれにせよ、今後は国民に疑念が持たれることがないように、政治家としての責任において、当該団体との関係を厳正に見直していく。自民党関係者として、そうした厳正な見直しを行っていく必要があると認識をしております。以上です。 司会:ここからは幹事社以外の方からご質問をお受けいたします。ご質問を希望される方は挙手をお願いいたします。こちらで指名いたしますので、マイクにお進みください。それでは、TBSの中村さん。