ホンダE-クラッチを採用した新型「CBR650R」が革新的な理由、クラッチ操作不要の世界初MT機構をオーナーで考察
大型自動二輪のフルカウルモデルながら、幅広いライダーが扱いやすい特性を持つ本田技研工業(以下、ホンダ)の650ccスポーツ「CBR650R」。その新型モデルがホンダから正式発表され話題となっている。 【写真で見る】クラッチ操作不要、世界初のMT機構「ホンダE-クラッチ」を搭載モデルも登場!ホンダの新型「CBR650R」を徹底チェック! ■注目はホンダE-クラッチ仕様車の追加 2020年式(初期型)モデルのオーナーである筆者も、スタイリングなど各部を刷新した新型はかなり気になるところ。 なかでも注目したいのが、大きな話題となっている世界初の新機構「ホンダE-クラッチ(Honda E-Clutch)」仕様車を追加する点だ(ホンダE-クラッチ未搭載のスタンダード仕様車も継続設定)。
最新の電子制御技術により、最適なクラッチコントロールを自動制御するのがホンダE-クラッチ。これにより、MT(マニュアル・トランスミッション)車ながら、発進、変速、停止などでクラッチレバーの操作は一切不要。また、通常のMT車のようにクラッチレバーを操作したい場合には、手動によるクラッチコントロールも可能とすることで、幅広いライダーのニーズや疲労軽減、高い安全性などに貢献するという。 そんなビッグマイナーチェンジを受けた新型CBR650Rを「第51回 東京モーターサイクルショー(2024年3月22~24日・東京ビッグサイト)」で取材。先代モデルのオーナー目線も含めた新型の特徴、商品性などについて紹介する。
【写真】「ホンダE-クラッチ」搭載タイプも設定した新型「CBR650R」を徹底チェック(70枚以上) 2019年に登場したCBR650Rは、648cc・水冷4ストロークDOHC直列4気筒エンジンを搭載するフルカウルのロードスポーツモデルだ。 一般的に、大型バイクのフルカウルモデルといえば、「スーパースポーツ」というジャンルが有名。世界最高峰の2輪車レース「MotoGP」などに参戦するレーシングマシンのテクノロジーを投入した高性能なモデル群だ。ホンダ車でいえば、1000ccの「CBR1000RR-Rファイヤーブレード」、600ccの「CBR600RR」などが該当する。いずれも、サーキット走行にも対応する高い動力性能を持つことが特徴。スポーツバイク好きであれば、多くのライダーが憧れるほどの高揚感ある走りが魅力だが、自在に操るには一定レベルのスキルも必要で、初心者などには比較的ハードルの高い印象もある。