一流企業の社員は絶対に使わない、四流企業の社員が使いがちな「口癖」とは?
「一流」がやらない仕事術――。一流と四流は“やらないこと”に違いがある。「一流」の経営者は、格下の相手が敬意を表した場合のみ知恵を授け、ギラギラせずに美しくお金を稼ぐ。そして「お客様は神様」という精神を忘れないという。本稿は、千田琢哉『一流の人が、他人に何を言われても やらなかったこと。』(清談社Publico)の一部を抜粋・編集したものです。 【この記事の画像を見る】 ● 請われていないなら教えない 多く話したほうが負けである 私が経営コンサルタント時代に気づかされた最大の知恵は「教えたがり屋さんは貧乏人になる」というものである。 想像しやすいと思うが、相手から請われてもいないのにホイホイ教えていると、経営コンサルタントは商売にならない。 もともとサービス精神旺盛な私は後に師となる名経営者から、ある日こう指摘された。 「千田君、そんなに簡単にホイホイ教えてはいけないよ。相手は感謝するどころかバカにするし、いいように利用されてポイ捨てされちゃうから。 うちの会社の幹部がまさにそうした連中ばかりさ。彼らは全員高学歴で頭脳明晰だけど、何でもかんでも私にペラペラ話すからいいように使われるままだ。私はただ彼らを褒めているだけ。 あれだけの頭脳の持ち主だからいずれ謀反を起こされるとずっと心配していたけど、杞憂だった。彼らは認めてもらうだけでお腹いっぱいになれる人種なのさ」 その言葉通り彼は私がホイホイ教えたアイデアを具現させ、大都市に巨大施設を展開して大成功を収めている。 私にはこの「請われてもいないのに教えてはいけない」という知恵を授けてくれたのだから、感謝することはあっても恨むことなど何もない。 今でも密室で極秘情報を交わす仲が続いている。 その知恵を授かって以来、私は急に寡黙になった。 請われてもいないのに教えないと、いいこと尽くしだった。 経営コンサルタントの仕事に限らず、人生すべてにおいて運が良くなり、毎日が大フィーバー状態になったのだ。 まず、教わる側ではなく教える側に立てるから先生として扱ってもらえるようになる。 相手が請うてきた時に初めて最低限の知恵をチラ見せし、それ以上は話さない。 相手がお金を払う場合か、もしくはそれ相応の敬意を表した場合のみ知恵を授けるのだ。 この上下関係は絶対に覆さないようにできるのも強烈なメリットになるだろう。 次に、長話をせずに済むから時間の節約になる。