妊娠14週「赤ちゃんの胃が心臓の隣ぐらいにある」と判明。重大な疾患と手さぐりで向き合う日々【先天性横隔膜ヘルニア体験談・医師監修】
【臼井規朗先生から】先天性横隔膜ヘルニアは症例によって重症度が大きく異なる病気
先天性横隔膜ヘルニアは症例によって重症度が大きく異なります。横隔膜ヘルニア以外に重症の先天異常を合併している場合や、胎児期に肺が強く圧迫を受けていた症例ではいっそう重症になります。 最近では、先天性横隔膜ヘルニアの8割程度の症例が出生前に診断されますが、胎児超音波検査や胎児MRI検査の進歩によって、生まれる前からある程度重症度が予想できるようになっています。病気が横隔膜ヘルニアだけで、重症の先天異常を合併しない場合は、9割程度の赤ちゃんが救命されるようになっています。 お話・写真提供/寺川由美さん 監修/臼井規朗先生 取材・文/齋田多恵、たまひよONLINE編集部 わずか妊娠14週でわが子に重篤な疾患があると診断され、不安のなかで妊娠期を過ごした寺川さん。むやみにおそれるのではなく、正しい知識を学ぶことが大切なのだと伝わりました。 インタビュー後編は、寺川さんが家族会を立ち上げた経緯について聞きました。 「 #たまひよ家族を考える 」では、すべての赤ちゃんや家族にとって、よりよい社会・環境となることを目指してさまざまな課題を取材し、発信していきます。
寺川由美さん(てらかわゆみ)
PROFILE 2018年、妊娠14週で二男が先天性横隔膜ヘルニアを診断される。2020年「先天性横隔膜ヘルニア患者・家族会」を立ち上げる。 ■先天性横隔膜ヘルニア患者・家族会のURL https://www.congenital-diaphragmatic-hernia-patient-family-ass.com/
臼井規朗先生(うすいのりあき)
PROFILE 大阪母子医療センター副院長。小児外科医。大阪大学医学部卒業。2015年「新生児先天性横隔膜ヘルニア診療ガイドライン」の作成、2021年同改訂版の作成を手がける。 ●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。 ●記事の内容は2024年10月当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
たまひよ ONLINE編集部