「直列8気筒」が生んだエレガントな自動車 30選 前編 戦前戦後の高性能モデル
ウーズレー21/60(1928年)
21/60は、ほぼ同じ排気量の直6と直8エンジンが用意された珍しいモデルで、どちらも2.7Lだった。特に高価なモデルでなくても8気筒を搭載できることを実証したが、金融危機に陥っていた同時としてはやり過ぎであった。 6気筒の21/60は1935年まで存続したが、人気の低かった8気筒はわずか536台が販売されただけで1931年末に生産中止となった。
コードL-29(1929年)
実業家エレット・ロバン・コードの名を冠した短命ブランド、コード初のモデルはライカミング製4.9L直8を搭載している。同じエンジンを使用するライカミングとオーバーンはともにコードの所有だったため、当然の選択だろう。 エンジンはおなじみのものだったが、L-29の前輪駆動レイアウトは驚くほど革新的であった。しかし、販売にはそれほど繋がらず、わずか4400台を出荷して1932年以降に生産終了となった。
AUTOCAR UK(執筆) 林汰久也(翻訳)