ピックルボールはなぜ米国で大ブレイク? セレブも続々 もはやバスケやゴルフに匹敵
ただし、けがも多い
しかし、良い知らせばかりではない。ピックルボールに関連するけがは、プレーヤー数の増加に伴って当然のことながら増えている。例えば、米国では2013~2022年に、ピックルボールによる手首や手、指の負傷が合計1万2021件あったと推定されているとフレデリクソン氏は述べる。氏によると、手首のけがが最も多く、医療介入が必要な場合の約70%を占めている。 アナステイジ氏は、「単純な筋肉の痛みやねんざから、裂傷、骨折、肩の脱臼、それらの中間のあらゆるけがまで」、ピックルボールに関連する多くのけがを治療してきた。このような問題を避けるか軽くするために、「プレーヤーは始める前の段階で比較的良いバランス機能が必要です。なぜなら前後左右に多くの動きがあるからです」と氏は助言している。 また、氏はプレーヤーに適切な靴を履き、各ゲームの前後にストレッチをするよう勧めている。 ピックルボールでは「時速48~64キロメートルのスピードで硬いプラスチックボールを打つため、保護メガネの着用が推奨されます」とフレデリクソン氏は補足する。
ピックルボールの始め方
コミュニティセンターやピックルボールクラブで提供されている初心者向けのクラスやマンツーマンのコーチングは、始めるのに良い場所だ。 ウェルツ氏は、ゲームを覚えるまでは高価なパドルを買わないよう勧め、気長に構えて上達するよう助言する。「ほとんどのスポーツよりも上達までの期間ははるかに短いですが、要領を得るのに2~3試合かかることがあるので、苦労しても決して落胆しないでください。はじめは皆そうだったのです」 ウエッツ氏は、数回練習してルールと基本的なテクニックに慣れてから、他の人がプレーしているコートに行き、見学したり飛び入り参加したりするよう勧めている。 「10分間であろうと日が暮れるまでプレーしていようと、いずれにせよ身体的にも精神的にも素晴らしい運動になります」とヘメンディンガー氏は同意する。
文=Daryl Austin/訳=杉元拓斗