「教員」を目指している高校生の娘。「民間企業」の年収と比べてどのくらい差があるのでしょうか?
生徒の成長を間近で見られる教員の仕事は、やりがいを感じられる職業の1つです。その際に、民間企業と比べて給与がどの程度もらえるのか気になる方もいるのではないでしょうか? そこで今回は、教員の平均年収と民間企業との差についてご紹介します。教員を目指そうとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
教員の年収は民間企業の年収より多い?
国公立の学校に勤務する教員は、民間企業よりも多くの給与をもらっていると考えている方もいるでしょう。それぞれの平均年収を比較してみましょう。 ■教員の平均年収 私立学校の教員の場合は学校ごとに給与額が決まっており、学校によって金額に差があるようです。そのため、今回は一例として地方公務員として働く教員の平均給与と年収を確認していきます。 総務省の令和4年地方公務員給与実態調査の平均給与と、ボーナスを基に年収を計算したものが表1です。
※総務省「令和4年地方公務員給与の実態」を基に筆者作成 小学校・中学校・高校ともに、年収は650万円を超えています。高度な専門知識が求められる高等専門学校は800万円を超えており、ほかの教員と比べ高い年収となっています。 ■民間企業の平均年収 次に、民間企業の平均年収を確認しましょう。国税庁の令和4年分民間給与実態統計調査によると、企業規模別(資本金額別)の平均年収は表2の通りです。
※国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」を基に筆者作成 資本金の額が多くなるほど、社員の年収も高くなる傾向があるようです。全企業の平均年収がおよそ523万円となっており、地方公務員の教員の中でもっとも年収の低い「小・中学校(幼稚園)教育職」の約658万円と比べ、約130万円低くなっています。 小学校・中学校・高校教員の平均年収を超えられるのは、資本金10億円以上の規模の大きい株式会社のみであることから、地方公務員の教員の年収は高い傾向にあるようです。