「食器用洗剤の成分が信用できない」と言って、どんな食器も「洗剤を使わないスポンジ」で洗う祖母。「節約にもなる」と話していましたが、そこまでの節約効果はありますか? 何よりも衛生面が心配です…。
すべての食器を、洗剤を使わずにスポンジだけで洗うことは、どのぐらい節約になるのでしょうか。中には衛生面に不安を感じる人もいるでしょう。そこで今回は、洗剤を使わないスポンジとは何か、洗剤を使わないスポンジは節約になるのかなどといったことを解説します。 ▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
洗剤を使わないスポンジとは
昨今、洗剤を使わずに水だけで油汚れを落とすスポンジが、さまざまなメーカーから販売されているようです。業務用として、食品工場や飲食店などで使用されていた実績を持つものもあり、家庭でも使用可能だとされています。 洗剤を使わないスポンジは素材に特殊合成ゴムを使用しており、水で濡らすだけで驚くほどの吸着力と摩擦力を発揮して汚れを落すとされています。ゴムに研磨剤は含まれていないため、対象物を傷つけることはないようです。 また、コットンの落ち綿を原料に、独自の「ガラ紡(がらぼう)」という日本の伝統的な紡績技術で作られたふきんもあります。このふきんは、デコボコした粗い繊維が特徴で、油や汚れをしっかりと吸収するようです。これにより、洗剤を使わなくても食器をきれいに洗うことができるとされています。
洗剤を使わないスポンジで使用すると、水の量は大幅に節約できる
洗剤を使わないスポンジを使用することで、洗浄とすすぎを同時に行えるため、節水効果を得られる可能性があります。ただし、具体的な水の量は使用するスポンジや汚れの程度によっても異なるでしょう。 まずは洗い桶を準備してください。洗い桶に大きな食器を下に、小さな食器を上に重ねて並べます。そして、上の食器から順にすすいでいきましょう。すすぎの際に流れる水が自然と下の食器にもかかり、洗い桶にたまります。このたまった水を利用して下の食器の汚れを効率的に洗い流すことができるため、少ない水量でも効果的にすすぐことができると考えられます。 全体として、洗剤を使わないことで泡を流す必要がなくなるため、通常の手洗いに比べて水量を削減できる可能性があるでしょう。
洗剤を使わないスポンジで食器用洗剤の使用量を節約できる
一般的に、食器用洗剤の使用量は「水1リットルに対して0.75ml(小さじ1杯の1/5以下)」といわれています。ここでは、この目安に基づいて食器洗い1回での洗剤代を計算してみましょう。 東京都水道局によると、5分間水を流しながら食器洗いをした場合、必要な水量は約60リットルです。必要な洗剤の量は次の通りになります。 60リットル×0.75ml=45ml 次に、1mlあたりの食器用洗剤の価格を仮定します。例えば、1本500ml入りの食器用洗剤が300円だとすると、1mlあたりの価格は300円÷500ml=0.6円/1mlです。 これを元に、1回の食器洗いで必要な45mlの洗剤代を計算します。 45ml×0.6円=27円 つまり、1回の食器洗いにかかる洗剤代は約27円となります。朝晩2回食器を洗う場合、1日の洗剤代は次のようになります。 27円×2回=54円 30日間でかかる洗剤代は54円×30日=1620円 30日間でかかる食器用洗剤の代金は約1620円となります。つまり、食器洗いを洗剤なしで行うことで、1ヶ月で約1620円の節約になります。
まとめ
昨今、洗剤を使わずに水だけで油汚れを落とすスポンジが、さまざまなメーカーから販売されているようです。洗剤を使わないスポンジは、洗浄とすすぎを同時に行えるため、節水効果を得られる可能性があるでしょう。また今回の試算では、食器用洗剤の購入費を、1ヶ月で約1620円の節約できる可能性もあります。 少しでも節約したいと考えている人は、洗剤を使わないスポンジの導入を検討するのもよいでしょう。 出典 東京都水道局 水の上手な使い方 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部