ティファールの新型スチーマーは「吊り輪」付き! クローゼットにぶら下がり出番待つ(多賀一晃/生活家電.com)
【家電のことはオイラに聞いて!】#73 コロナと温暖化で、ドレスコードは緩くなりましたが、シワは嫌われます。が、特別な日でもなければ、前日にチェックなどまずしません。着る時になってシワを見つけ慌てることになります。 「CEATEC 2024」を現地ルポ 家電評論家・多賀一晃氏が注目技術を深掘り そんな時、便利なのが衣類スチーマーです。見事にシワ取りをします。しかもにおいも取れます。ファー付きのウエア、帽子などにおいが気になるけど、洗濯できないようなウエアにも効果テキメン。衣類ケアとして洗濯機、アイロンに続いて持っていたい家電です。 スチーマーの性能はスチーム量がとても重要。トップのティファールは、スチーム量にとことんこだわります。16グラム/分~23グラム/分のモデルが用意されています。 シワ伸ばしは、布地の中のねじれた繊維に水分を入れ、ねじれを元に伸ばすことです。この水分量はスチーム量に左右されます。またにおい分子を衣類から引き離す機能もあります。 使い方のポイントは2つ。1つはなるべく高温のスチームを当てることです。温度が高いほど水の活性化が高いので、効果的です。温度調整機能のないスチーマーをよりうまく使うには、かけ面と衣類の距離を置かないことが重要です。10センチ離れるとスチーム温度は5度以上落ちます。かけ面を衣類に当てる。それが正しい使い方です。 もう1つは、スチームをかける時、シワを手で十分伸ばすことです。強い力ではなく、整える感じで引っ張るだけで十分です。 しかし、今回、紹介するスチーマーは、性能がすごいから紹介しているわけではありません。「吊り輪」が付いたためです。 スチーマーは、ハンガーにかけた衣類に使われます。アイロンのように台に置いて使うわけではありません。スチーマーを使うなら、ドライヤーのように、使いたい場所に吊り下げられているのがベストです。 ■湯滴を最小に抑えるには? それ用の仕様に初めてなったので、すぐにテストしました。ですが、スチームが出てくるまでの湯滴数が多いのです。湯滴というのは、本体加熱部が十分温まる前に送り込まれた水量がスチーム化するには多すぎ、液体状態で送り出されるものをいいます。対応策は「本体が十分温まるまで待つ」ですが、スチーマーの場合はまだかまだかと、ついトリガーを引きがち。このため湯滴をつくってしまうのです。コツはとにかく取扱説明書にあるスチームが出る時間まで、トリガーを引かないことです。これで湯滴は最小。気にならないレベルになります。 この問題に対して今まで、どうなっていたかを確認すると、スチーマーの形状が防止策になっていたことがわかりました。ドライヤー型のように、水タンクから、加熱部、そしてスチーム口までを長くしない、縦型を採用していたのです。 新型は服と一緒にクローゼットにぶらさがり、出番を待っています。 (多賀一晃/生活家電.com主宰)