吉川尚輝が初ベストナイン 巨人の二塁手部門選出は篠塚以来37年ぶり
セ・パ両リーグのベストナインが25日、発表された。4年ぶりにセ・リーグを制した巨人からは、菅野智之投手(35)が4年ぶり5度目、岡本和真内野手(28)が一塁手部門で初(三塁手で1度)、吉川尚輝内野手(29)が二塁手部門で初めて受賞。パ・リーグを制したソフトバンクからは一塁手の山川穂高内野手(33)ら最多6人が選ばれた。広島、オリックス、西武は受賞者ゼロだった。 飛躍を遂げた背番号2が、2つ目の栄冠を手にした。吉川は2位のDeNA・牧を34票上回る164票を獲得し、8年目で初めて二塁手部門のベストナインに選出された。「この度はベストナインに選んでいただきありがとうございます。攻守で評価していただき光栄です」。巨人の同部門では1987年の篠塚利夫(現・和典)以来37年ぶりで、ゴールデン・グラブ賞とダブル受賞となった。 今季は初めて全143試合に二塁で先発出場。チームトップの打率2割8分7厘を記録し、キャリアハイとなる154安打を放った。シーズン終盤は3番に定着し、勝負強さを発揮。広大な守備範囲を誇る堅守と合わせ、4年ぶりのリーグ優勝の原動力となった。 一塁手部門では岡本和が初受賞。球団では同部門の選出は79年の王貞治以来、45年ぶりとなった。「これまで支えていただいたみなさんのおかげで受賞することができました」と感謝した。今季は不動の4番としてリーグ2位の27本塁打、83打点をマーク。チーム事情に合わせ、三塁や左翼でも出場し、守備でも支えた。20年に三塁手部門で獲得しており、巨人での複数ポジションでの選出は原辰徳(三塁手3度、外野手2度)以来となった。 投手では菅野が4年ぶり5度目の選出。2リーグ制後では斎藤雅樹、稲尾和久、山田久志に並ぶ歴代最多となった。「名誉ある賞に選んでいただき、大変光栄です」。今季は24試合に登板し、15勝3敗、防御率1・67と圧倒的な成績を残した。最多勝と最高勝率のタイトルを獲得した。 チームは4年ぶりにリーグを制したが、CS最終ステージではDeNAに敗れた。「来シーズンも、引き続き日本一を目指して頑張ります」と吉川。リーグ連覇、そして13年ぶりの日本一へと導く。(井上 信太郎)
報知新聞社