かんぽ生保問題 日本郵政社長らが辞任会見(全文1)足元を見ていなかった
自分だけ逃げるわけにはいかない
お客さまに大変なご迷惑と不利益をお掛けしてしまいましたので、一刻も早くこの現状をしっかりと調査する、一刻も早くお客さまに不利益をお戻しする、できるだけ早く再発防止策を、できるところからつくって構築していくということを、自らのリーダーシップでリードしていくということが、まず第一に大事だなと。これをしっかりやらないうちに自分だけとっとと逃げていくというわけにはいかないぞと。1つ目です。 2つ目。7月24日に第三者委員会、特別調査委員会、立ち上げさせていただきました。しっかりと、非常に複雑で広範囲に及ぶ問題と思っておりましたので、ここについてきっちりと厳しい、中立的、厳正な、第三者委員会にしっかりと根本原因、再発防止策等について打ち出していただく前に辞めるわけにはいかないなというのが2点目です。 3点目。辞めるからには、グループとしてしっかりした後継者を選ばないうちに辞めるわけにはいかない。3つぐらい条件があるなと思っておりました。本日、今日申し上げましたように、業務処分、大変重い業務処分を頂戴しました。この時期が発表する時期だなと思っておりまして、今日に至ったというのが正直な、私の心の中のプロセスでございます。
6月末に辞任を決意
植平:6月の末でございます。この乗り換え等の問題、募集品質の問題につきましてマスコミ等で取り上げられて以降、退任ということについては常に頭の中にはございましたけれども、まず、不利益をこうむられたであろうお客さまがおられれば、その不利益解消にしっかり努めなければいけないということをまず大前提に、特定事案調査の18.3万件の調査を仕上げるということ。それから私どもはお客さまの数が1900万人おられますので、そのお客さまに逐次、ご不満やご疑問等の解消に努めるという、全契約調査という2つを意思決定をさせていただいて、これを進めてまいりました。これをしっかり仕上げるということが私、およびわがグループの責任であるということで、これまでやってまいりました。 この12月半ばに、この調査についても一定のめどが立ってまいりまして、不利益解消についてのお客さまのご要望、それに対する対応の体制、それから必要な不利益解消の手続き等々も進めておりますし、募集人の調査、募集人の処分の前提となる調査につきましても今、順次、進めております。こうしたお客さまの意向確認を含めた調査のめどがおおよそ立ってきたということ、それから特別調査委員会のほうで報告書が出されまして、この調査報告書の内容も確認できたということ、それから本日付ですけれども、金融庁からの行政処分の内容が明らかになったということをもちまして、今般、退任の決断をさせていただいたわけでございます。 後悔があるかどうかということでございますが、この業務遂行、業務推進につきましては常に試行錯誤を繰り返しながらやってまいりましたので、いろんな思い、後悔がございますけれども、総合対策という、この品質を引き上げるための推進策をさらに強化をしていくという流れを今般、つくらせていただいておりますので、これをしっかりと今後も会社としては継続して進めていくということは大変重要だろうというふうに考えております。