【チーズ市場2022】デザート系など新カテゴリーに成長余力 ウクライナ情勢の影響に懸念も
食べ方やシーン提案など、多角度からエンターテインメント性の高い情報発信を強め需要創出に注力
新型コロナウイルス感染症拡大の中にあって間口を拡大し、家ナカ需要の取り込みをはじめ新たなユーザーを獲得してきたチーズ市場だが、2022年はこれまでの堅調な伸びから一転、やや踊り場感が出てきているようだ。国際的に高まる乳製品需要などを背景に、輸入原料チーズ相場は暴騰し、今春大手メーカー中心の値上げを実施。秋には再び値上げが予定され、消費マインドがさらに冷え込む懸念が強まっている。ウクライナ危機による酪農経営への圧迫もあり、生産・供給体制も厳しさを増しているのが現状で、特に嗜好(しこう)品としても位置付けられるチーズに対して、消費者の反応はよりシビアになってきていると言って良い。形勢逆転の糸口となるのが、チーズ本来の持つ価値や魅力の発信であり、各メーカー・商社などは食べ方やシーン提案など、多角度からエンターテインメント性の高い情報発信を強め需要創出に注力している。新たな成長カテゴリーも生まれ、まだまだ成長余力を秘めた同市場の動きが注目される。
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日本食糧新聞社